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「それって、どういうことですか…!」
敦は乱歩に疑問をぶつける。もう落ち着く事なんてできない。
「…そのまんま。とりあえず急いだ方がいい。僕はそれ以外言えない。今言ったところで、信じないだろうしね」
敦は唇を強く噛み締める。Aがマフィアにいる。それだけで、気が狂ってしまいそうだった。
「姉さんが向こうに行くなんて、嫌だ!僕が、怪我なんかさせてしまうから…!」
社内に、敦の後悔の叫びが響く。誰も、声をかけられなかった…。
ー
「え?」
「どうしたの?A」
Aは紅葉が仕事に戻った後、部屋でうろうろしていた。その時、エリスが部屋に飛び込んできたのだ。遊びに誘われ、今はクレヨンでお絵描きだ。
ちなみに、森はエリスに邪魔扱いされたので別室だ。
「あ、何でもないですよ、エリス嬢。ところで、何を描いてるんですか?」
「Aよ!」
「…この、隣にいるのは誰ですか?」
エリスは確かにAを描いている。が、隣にはもう一人…Aと鏡合わせをしたような人物。
「リンタロウが落とした紙にいた人よ。Aにそっくりだったわ」
「そう、ですか…」
自分とそっくり…。その紙を見たかったが、エリスは捨ててしまったという。(後日、森はかなり探したらしい)
「それより、Aは何を描いているの?」
「私はエリス嬢ですよ。髪が短いエリス嬢、ズボンを履いているエリス嬢」
「上手!ねぇ、三つ編みをした私を描いて!」
「いいですよ」
Aがエリスの絵を描いていると、そっと扉が開く。そこには、森が恐る恐る二人をを覗く姿が。
「何!?リンタロウ!来ないでって言ったでしょ!」
「そ、そうだけど…A君に用があるのだよ…」
「エリス嬢、待っててくださいね」
「早くしてよね!」
森はAと部屋を出る。そこには、芥川がいた。
「芥川さん?」
「まず、君に言うことがある。これを見給え」
「!これは…」
森に渡されたのは、敦の写真が載った資料だ。
「君には双子の弟がいる。名前は敦だ。芥川君には、今から彼に会ってもらい、君のことを話してもらう」
「わ、私も行きたいです!なにか思い出せるかもしれないですし…」
「…今から話すこと、信じられるならね」
「どんなことですか…?」
森は目を細めて言う。
「君のその怪我は、
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arena(プロフ) - あかりさん» 無言参加失礼しました…。読んでいただいて光栄です!ありがとうございます! (2018年1月29日 7時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - イベント参加ありがとうございます! すごい面白いです これからも頑張って下さい! (2018年1月29日 2時) (レス) id: 59dc504c48 (このIDを非表示/違反報告)
arena(プロフ) - ちゅうや大好きさん» ありがとうございます! (2018年1月28日 13時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅうや大好き - すごく面白いです (2018年1月28日 12時) (レス) id: 2184bb70c3 (このIDを非表示/違反報告)
arena(プロフ) - 瑠李さん» ありがとうございます。自分の作品の内容を忘れてしまう馬鹿ですが頑張ります!笑 (2018年1月22日 0時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:arena | 作成日時:2018年1月11日 21時