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「…。…！おい……。……僧…！…小僧…！小僧！！」
「は、はい！！」
敦は大きな音を立てて椅子から立ち上がる。視線を横にやると、国木田が資料を手に、敦を睨んでいた。
「ぼーっとするな。この資料をまとめておいてくれ。そこまで難しくはないから、お前にもできるだろう」
「わ、分かりました！」
国木田は資料を渡すと、他の社員のところに行ってしまった。隣に座っていた太宰が、ふとパソコンから顔を上げる。
「おかしい…」
「…何がですか？太宰さん…」
「君のお姉さん……Aちゃんが入院していた病院の入院者リストを見ているのだけど…」
もちろん、太宰は正規のルートで見ていない。裏から入り込んだのだ。いつもなら良くないのじゃないかとツッコむ敦だが、今回は黙っている。
「Aちゃんの名前が無いのだよ。退院済って書かれている」
「じゃ、じゃあ！病院側は、患者が逃げ出したという面倒事を、無理矢理退院済としたってことですか！？」
「それはないよ。さすがに、そんなことはしない。が、気になることがあってね…。この病院………ポートマフィアの傘下に置かれているのだよ」
敦は、持っていた資料を派手に落とす。紙に巻き込まれ、ファイルも落ち、大きな音がフロアに響く。ほぼ全員の社員が敦を見るが、何も気にしない。
「じゃあ…姉さんはポートマフィアにいるってことですか！？」
「傘下に置かれているだけで、あとは何もわからない」
「そんなっ…！」
「敦君、どうしたンだい？」
「大丈夫ですか？敦さん…」
一つ上の先輩、谷崎潤一郎と、妹のナオミが心配そうに敦に近寄る。あまりの敦の顔色の悪さに、谷崎はナオミに、お茶を入れてあげるよう頼んだ。
「谷崎さんなら、分かってくれますよね！？」
「え！？な、何を！？」
「僕には、双子のお姉さんがいるんです！大怪我をさせてしまって、入院していた…。昏睡状態だったのに目を覚まして病院からいなくなってしまって…」
敦は谷崎の腕を掴む。兄弟の行方がわからない。敦にとっては、たった一人の家族だ。そんな人がいなくなってしまえば…。
「その病院は、ポートマフィアの傘下に置かれているんです。
腕を掴む強さが増す。谷崎には、兄妹がいる。だから、つらさが分かるはずなのに、なぜか何も言えなかった。
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arena(プロフ) - あかりさん» 無言参加失礼しました…。読んでいただいて光栄です！ありがとうございます！ (2018年1月29日 7時) (
レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - イベント参加ありがとうございます！ すごい面白いです これからも頑張って下さい！ (2018年1月29日 2時) (レス) id: 59dc504c48 (このIDを非表示/違反報告)
arena(プロフ) - ちゅうや大好きさん» ありがとうございます！ (2018年1月28日 13時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅうや大好き - すごく面白いです (2018年1月28日 12時) (レス) id: 2184bb70c3 (このIDを非表示/違反報告)
arena(プロフ) - 瑠李さん» ありがとうございます。自分の作品の内容を忘れてしまう馬鹿ですが頑張ります！笑 (2018年1月22日 0時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：arena | 作成日時：2018年1月11日 21時
