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「何だよ、お前もこーされてえの?」

その言葉と同時に暴力を振るわれるうずくまる人に蹴りがまた一発入った


鈍い痛みだろう


Aの顔が無意識のうちに歪んでる

何度も経験した痛みの辛さは嫌でもよく分かるのだから


「そう言ってる訳じゃないんだ。

ただ、その人が可哀想とは思わないの?」


「ああ?お前に俺らの何が分かんだよ?こいつがさ、100パー被害者だとも思ってんの?」


確かに、そうだ

この人達が言ってるのは間違っていることではない


そう思った

自分の中の小さな正義が踏み潰されたような気持ちになった

今なら逃げることもできる

出来るのに、Aは出来なかった

さっき一瞬見えたあの人の顔がやけに悲しそうで苦しそうで、

昔の自分と重ねてしまったのだ


「分からない。でも私はこの人を助けたいとおもったから助けることにする」


可笑しいほどに自分勝手な理由だ

理に叶ってない

もうすでにAは疲れ果てている


「ふーん?お前頭可笑しいね、おいお前らコイツ殺していいよ」


一気に男2人が襲いかかって来た

瞬時に体が反応して避ける

疲れてはいるがまだ闘いの名残がありやり易くもある


いけるといいけど…


1人の拳を避け

顔に蹴りを食らわせた

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作者名:りんりん | 作成日時:2018年4月14日 20時

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