39.もう一人の作曲家 ページ39
音楽室で、時間になってもなかなかこないST☆RISHのみんなを二人で待っているとき、ふいにトキヤくんが口を開いた。
トキヤ「...まさかあの学園長が、わたしたちのことを認めてくれるとは思いませんでした。」
あの後すぐに学園長にバレて、怒られると思ったけど、春ちゃんを庇ってくれたのに免じて特別に許してくれた。
...とか言って、春ちゃんも一十木くんと付き合うの認めてもらったとか言ってたし、案外口だけなのかな、とか思ったり。
A「うん！学園長公認だね！」
笑顔でそう答えると、優しく頭を撫でられる。
トキヤ「...そうですね。これで、堂々とAと一緒にいれます。」
...ん？
そう言ってから、突然オーラが変わったことに驚いて顔を上げると、冷たい微笑を浮かべていた。
その顔に思わず笑顔が引きつる。
A「と、トキヤくん？」
トキヤ「...いい加減出てきてください。」
A「え？」
いきなり低い声でそう言ったトキヤくん。
その言葉に驚いて振り向くと、みんながドアの陰からこちらを見ていた。
A「...み、みんな来てたの？」
トキヤ「...待ってるわたしたちを黙って見てるとは、随分と悪趣味ですね。」
顔を上げると目に入ったのは、さっきの笑顔とはかけ離れている、すごく不機嫌そうな顔で。
音也「トキヤごめん！そんなに怒んないでよ！」
音也くんが謝るなか、背後にいるみんなのにやにやした顔が怖くてトキヤくんの後ろに隠れようとしたそのとき。
那月「そんなの僕いやですよぉ！Aちゃぁああん！」
そう言って抱きついてきた那月くんに、思わず目を見開いた。
A「な、那月くん...、苦し...！」
とんでもない怪力に苦しんでいると、どんどんみんなの那月くんを止める声が遠くなっていく。
...あ、わたし、そろそろやばいな。
なんて思っていると、いきなり強い力で那月くんと引き離される。
トキヤ「Aに何するんですか！」
後ろから聞こえた声で、助けてくれた人がすぐにわかった。
トキヤ「誰であろうと、Aに近づかないでください。」
トキヤくんがそう高らかにした宣言に、みんながそれぞれ複雑な顔を浮かべている。
翔「...出たよ。トキヤの過保護。」
そして、後ろで聞こえた翔くんの呆れたような声に、お互いに顔を見合わせて笑った。
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環(プロフ) - 朝倉ひなさん» コメントありがとうございます！！ トキヤ愛が伝わって良かったです！（笑） (2017年10月16日 22時) (
レス) id: 6bc2673fc1 (このIDを非表示/違反報告)
朝倉ひな - もうめっちゃ泣きました！つかトキヤがかっこいいです！もう！ (2017年10月16日 21時) (レス) id: 35a6a0831a (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - さらんさん» コメントありがとうございます^ ^ そういっていただけるとすごく嬉しいです！ ありがとうございます！！ (2015年5月17日 10時) (レス) id: 6bc2673fc1 (このIDを非表示/違反報告)
さらん - すごく感動して泣いちゃうほどでした^ ^すごく良かったです！ (2015年5月17日 0時) (レス) id: 517cb5d85f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - シオンさん» コメントありがとうございます^ ^ すごく嬉しいです〜！！わたしもシオンさんの小説読みます！実は、一応いま翔くんの小説書いてるので、終わったら音也くんの小説書きたいと思います！リクエストありがとうございます！！本当に嬉しかったです！！ (2015年3月26日 20時) (レス) id: 6bc2673fc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：環 | 作成日時：2013年12月16日 19時
