16.勘違い ページ16
........言った後にやっぱりこわくなって、一ノ瀬くんの服をぎゅっと握る。
すると、耳元でクスクスと笑う声が聞こえた。
驚いて顔を上げると、両方のほっぺをつねられた。
トキヤ「.....そういえばわたしが信じると思ったのですか?」
A「うぅ........。」
トキヤ「ST☆RISHでわたしが孤立しないように気を使ったつもりですか。」
すべて見透かされてたことが、恥ずかしくて、思わず一ノ瀬くんの首に顔をうずめて、真っ赤になった顔を隠した。
トキヤ「顔を上げて下さい。」
A「嫌です。」
トキヤ「.........わたし、HAYATOを引退して、ST☆RISHに専念することにしたんです。」
A「え!ほんと?........ってえっ!」
嬉しくて思わず顔を上げると、そのまま顎を掴まれて、わたしの唇と、一ノ瀬くんの唇が重なった。
A「........一ノ瀬、くん.....。」
トキヤ「Aさん、わたしは.....」
友香「おーーーーーいっ!Aー?」
一ノ瀬くんが何か言いかけた時、遠くからトモちゃんの声が聞こえた。
トキヤ「.....わたしはそろそろ行きますね。」
A「え?あ、でも今何か........?」
トキヤ「何でもありません。それでは、くれぐれも無茶をしないようにしてください。」
A「あ、うん。助けてくれて、ありがとう。」
いえ、と軽く頭を下げると、一ノ瀬くんは何事もなかったかのように向こうに行ってしまった。
.....あれ?わたし、さっきキスされたよね?
もしかして、慰めただけみたいな感じかな。
一ノ瀬くんみたいな人が、わたしのこと好きな訳ないか。うん。
何、勘違いしてんだわたし!
舞い上がってしまった自分が恥ずかしくて、ぶんぶん頭を振っていると、トモちゃんに心配というより、白い目で見られた。
友香「........あんた、たまによくわかんないんだよね。」
A「気にしないで、トモちゃん......。」
さっきのことを忘れようとすることで精一杯で、その日は何も手につかなかった。
103人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
環(プロフ) - 朝倉ひなさん» コメントありがとうございます!! トキヤ愛が伝わって良かったです!(笑) (2017年10月16日 22時) (レス) id: 6bc2673fc1 (このIDを非表示/違反報告)
朝倉ひな - もうめっちゃ泣きました!つかトキヤがかっこいいです!もう! (2017年10月16日 21時) (レス) id: 35a6a0831a (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - さらんさん» コメントありがとうございます^ ^ そういっていただけるとすごく嬉しいです! ありがとうございます!! (2015年5月17日 10時) (レス) id: 6bc2673fc1 (このIDを非表示/違反報告)
さらん - すごく感動して泣いちゃうほどでした^ ^すごく良かったです! (2015年5月17日 0時) (レス) id: 517cb5d85f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - シオンさん» コメントありがとうございます^ ^ すごく嬉しいです〜!!わたしもシオンさんの小説読みます!実は、一応いま翔くんの小説書いてるので、終わったら音也くんの小説書きたいと思います!リクエストありがとうございます!!本当に嬉しかったです!! (2015年3月26日 20時) (レス) id: 6bc2673fc1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:環 | 作成日時:2013年12月16日 19時