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「───ってことだから、多分…ジェシーも誰かに操られてる。でも今の一連の流れで分かったのは香りを上書きされると元に戻るってことだ、ね」
「じゃ、俺っちがあいつに抱きつけばいーの?」
「佐久間、残念だけどそれは効果がないんだ。操られている人間を香りで目覚めさせられるくらいの、当人にとって大切な相手じゃ無いといけないことが研究で証明されてるんだ」
『じゃあ…ジェシーに私の香りを移せば、戻るかもしれないってことね』
「阿部ちゃん、そんなの無茶だって!あいつ見てみろよ、本気でナイフ握ってるし!」
「わかってる。でもここままだと佐久間も危ないよ。生きて彼を止めないと、誰が主犯か突き止められなくなる」
「んー、そっかぁ…じゃあ最初の計画通りでいきますか。それでAがあいつに触れるってのでいいでしょー?」
「うん、そうだね。佐久間、頼んだ。お嬢様、俺の合図でジェシーに触れてもらっていいですか?…ほんとはすっっっっごく嫌だけど」
『ふふ、急に拗ねないで?』
「こんな時にって思うでしょ?でもいつだって貴女を独り占めしたいもんなんです」
「ちょっとお二人ともなーにいちゃついてんのー!?もうあいつ爆発寸前よ?」
『ごめんなさい、さっくん。気をつけて、ね?』
「あーもうずるい!ずるいよぉ!そんな可愛い顔で心配そうに腰に抱きついちゃって!ありがとう。元気100倍ー!佐久間いっきまーす!」
佐久間がジェシーに向かって飛び出していったと同時に、私も彼の後を追う。素早い動きでジェシーの攻撃を交わしていくけど、咄嗟の振りかぶりが佐久間の意表をついて…あれはフェイクの…タイミングをずらしてる!
『さっくん、後ろ!』
「っ、あっぶねぇ。急に背中取られてるし!こいつ剣術ちょー上手いじゃん!Aのお陰で助かったー、ひひ」
「何余裕ぶってる?次で仕留めるから、Aha」
『ジェシーくん、こっち向いて?』
「ん?A…それは…っ、!それは!」
胸元から取り出したネックレス。シルバーリングが通されたそれを見て彼の動きが一瞬鈍った
「隙ありー!」
「ぐ、っ!なに、を…っ、!!」
佐久間がジェシーを羽交締めにした瞬間、私が勢いよく飛びついた
『ジェシーくん。お願い、元に戻って?これをくれた時の貴方のように。優しくおおらかでこの屋敷の人たちが大好きだった、あの時に』
「何を…何のことだ!俺は!
……おれ、は…何の為…に……?」
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kae(プロフ) - ひよこごはん(赤月 アズ)さん» ひよこごはん様〜!再度のコメントありがとうございます🫶🏻う、嬉しい…力強いメッセージでエネルギー分けていただきました!!のんびりな私を今後ともよろしくお願いします✨ (2022年11月3日 7時) (レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
ひよこごはん(赤月 アズ)(プロフ) - 2章完結おめでとうございます!!!作者様のペースで頑張ってください!完結までついていきます!!!! (2022年11月3日 1時) (レス) @page50 id: 339e8970fe (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - のんさん» のん様、日頃より優しいお言葉をありがとうございます😭ほんっっとうに励みになります……これからもお付き合いいただければ幸いです😭 (2022年11月3日 0時) (レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
のん - お久しぶりです!のんです。2章完結おめでとうございます🎉これからも応援してますのでゆっくりで大丈夫ですので執筆活動頑張ってください😊 (2022年11月2日 23時) (レス) @page50 id: 826efce59b (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - たぬさん» たぬ様、嬉しいコメントありがとうございます!自己満の配役も喜んでいただけて感激です😢お気遣いまでいただいて優しさに甘えます。笑 なかなかの亀更新ですがお付き合いいただけると幸いです♡ (2022年9月30日 20時) (レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kae | 作成日時:2022年6月15日 23時