潤にぃのお仕事 3 ページ37
潤Side
歯科医院に着くとすでに雅にぃが医院を開けてくれていて、
すぐに診察が始められる状態になっていた。
.
修「じゃあ、頑張ってこいよ?」
俺が見たこともないくらい優しい笑顔で麻衣ちゃんをみつめている修也。
修也がぽんぽんと頭を撫でてやると、麻衣ちゃんの顔にも少しだけ笑顔が戻った。
こういうの見ると、夫婦っていいなぁって思うよね。
.
潤「じゃあ準備できたから診察室入って?」
麻「・・・・・・・はい・・・・・」
修「あっ、潤・・・」
潤「ん?」
.
麻衣ちゃんが診察室に入っていくとき、修也に耳打ちされた。
麻衣は歯医者が苦手だから優しくしてやってくれって。
泣かせんなよ? って不気味な笑顔で言われちゃったよ(笑)
こりゃ責任重大だな。
.
.
潤「はい、じゃあイス倒すよ〜」
イスを倒してライトをつけた瞬間、
麻衣ちゃんは不安そうに潤む目で俺をみつめてきた。
.
潤「だいじょうぶ。緊張しないで?
リラックスしててね。」
俺はそっと微笑んでからミラーを手に取ると、
左手を麻衣ちゃんの頬にそえて“はじめるよ?”の合図をした。
.
潤「じゃあ診ていくね〜
口開けて〜」
麻「ん・・・・・・・・・・ぁぁ・・・・」
潤「もうちょっと頑張って大きく開けられる?」
麻「・・・・・・・・ああ・・・・」
潤「は〜い、ありがと〜
体の力抜いて楽にしててね〜」
.
今にも口を閉じてしまいそうな麻衣ちゃんの顎をさりげなく引きながら、
一本ずつ丁寧に歯を診ていった。
.
潤「ちょっとカリカリするね。」
下の歯を見終わって上にミラーを移動させると、
すぐに虫歯は見つかった。
小さく開いた穴を探針で探っていく。
.
けっこう中で広がってそうな感じだな・・・
C2ってところか・・・幸い神経まではいってない。
.
今までの様子見てるとたぶん痛みにも敏感だろうから、
今回は麻酔してやったほうがいいだろう。
.
潤「麻衣ちゃん、一本だけ虫歯あったから、今から治療しちゃおうか。」
麻「・・・・・・・・・・はい・・・」
潤「じゃあ最初麻酔しようと思うんだけど、ちょっとだけ頑張れる?」
麻「えっ・・・・・・・ま・・すい・・・・」
.
みるみるうちに目にたまっていく涙。
そりゃ誰だって怖いよね・・・・
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2012年4月29日 1時
