番外編:秘蔵っ子は嫉妬する ページ10
後藤ちゃんに恋人ができた。
それを聞いて、無性に腹が立った。
相手はソハヤさん。
確かに、後藤ちゃんを助けてくれた刀だし幸せにしてくれる刀だとは思うよ?
でもやっぱり、納得がいかない。
信「…………。(ﾑｽｯ)」
厚「お前、なんでそんなむくれてんだよ?そりゃ確かに後藤とソハヤさんの件は俺も驚いたけどさあ。」
信「……だって。」
あんなに可愛い子の近くに居るのに、なんだか遠くにいるような、置いてけぼりにされてるような
とにかくよくわからないぐちゃぐちゃとした暗い感情が湧き上がってくるのだ。
後藤ちゃんのあのフワッとした笑顔をこっちにも向けて欲しいし、独占したい。
厚「……信濃、お前まさか。」
信「……?なに、厚。」
厚「お前まさかさ、後藤が好きなのか?」
信「――――………そうかもね。」
だって、こんなに心をかき乱してくる相手は今までいなかったんだもの。
もしこれが恋心からくるのだとしたら、とんだ嫉妬心だ。
昔なら、うまく言いくるめて婚約、なんてあり得た話しかもしれない。
だって兄弟って言っても、同じ刀匠に作られたってだけで、基本的に血の繋がりは無いに等しいし、人間の真似事だからね。
信「あの日の近侍が俺だったらなー。後藤ちゃん助けに行けたのになー!!」
厚「そんなこと言っても時間は戻らねーぞー。」
信「わかってるよそんなの。それに実行に移したところで歴史改ざんになるわけだしさぁ………。」
夕日色の髪、大きな琥珀の瞳
つり上がった猫のような目つき
そして小桜色の唇に、柔らかそうな頬
１日の殆どを寝て過ごす眠り姫
薬研は手伝いで残り、包丁は眠たそうな当の本人を静かに眠れる場所へと連れて行った。
俺たちはこのあと夜戦があるから準備中
出撃先は確か、三条大橋。
明石さんはもういるから、狙いは最近極めた村正さんの練度上げ。
俺と、厚と、小夜と、今剣、それから青江さんを入れた編成だったかな。
信「後藤ちゃんの作った刀装使いたかったなー。」
厚「大将に言えばくれるんじゃね?」
信「そうかなー……。」
まだ戦いに出れない自分の代わりに
その願いが強く込められたあの刀装は、きっと何よりのお守りになると思う。
それだけ強い力を感じたのは、きっとあの子の来歴と、想いの力。
誰よりも魅力的で、俺の心中をかき乱す女の子。
せめてあの子の隣に立てるように、もっと強くならなきゃ
ラッキーアイテム
革ベルト
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MAI(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってください (2018年3月20日 3時) (
レス) id: f659814c99 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2018年3月1日 14時) (レス) id: 6a75da4a5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：No@h | 作成日時：2018年3月1日 14時
