まん選組！全員出動！part2！！ (ページ20)

今日:1 hit、昨日:25 hit、合計:4,776 hit

深追いの度合いによって敵かどうでもいい奴か見方かが別れるページ20

比佐子side

｢はー......もうちょい周りの事見て戦えば良かったかなぁ、反省反省！っと...｣

先程止められるまで夢中で戦っていた事に反省を覚えながらも、少しの楽しみを感じて思わず窓の外を見る。

そのままボーッとしていると、見覚えのある女の子が走ってくるのが見えた。

｢お、神楽ちゃん？そんなに急いじゃってどうしたの？｣

恐らく神楽ちゃんも夢中で走ってたんだろう。
私が静止するまで私の存在に気が付かずに走り去ろうとしていた。

｢丁度良いところにいたアル！おい胸肉ばっ......｣
｢......ば？｣

言いかけた言葉の意味にも気付いた神楽ちゃんはハッとした表情になる。
その先を促すように問いかけると、いくらか悩んだ後に私の表情を伺いながら口を開いた。

｢胸肉オネーサン？｣
｢ンな事微塵も思ってない事ぐらい知ってるから早く何があったか教えてくれない？｣

苦虫を噛み潰したような表情で素早く切り返すと、ちゃんと会話のキャッチボールをしてくれた。

｢茜が消えたアルよ！いつもとなんか違ったから不安だったヨ｣

ショボン.....と言う効果音が似合いそうな程の顔でそう言う神楽ちゃん。
私は自分の仲間を心配してくれる子がいる事に感激しながらも頭を掻いた。

｢はあ......もう皆なんかあったら直ぐ消えちゃうから誰が何処に居るかしっちゃかめっちゃかだよ。
.....ま、仲間を探すなら全力で。だから勿論探すけどね。
神楽ちゃん！お願いがあるんだけど！｣

私は神楽ちゃんに3つの事をお願いした。
1.私は先に探しに行っていると伝える事。
2.副長、隊長、副隊長以外は直ぐに捜索に向かわずに屯所内の全員に捜索の呼び掛けをさせる事。
3.必ず2人以上で行動する事。片方は追跡、もう片方は連絡。

｢さーてと、終わったら絶対に旅行で楽しんでやらないと。.....あ、見つけたら隊員の何かあったら直ぐ消えちゃう癖も直さなきゃ｣