【鬼滅の刃】ごめんね。 (ページ18)

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17話ページ18

sideA

玄弥も元通りになりました。

A『ふぅ……』

訓練に行きましたけど。

襷をかけて薬草の仕分けをしてたら

炭治郎｢A…さん……｣

あらあら。

A『あ、ごめんなさい。誰も見ていないと思って…迂闊でした。』

襷を外して腕を袖で隠す。

私の腕は大きく変色している。

理由はあの人。

私に煙草を押し付けた後、熱燗を飲む為に沸かした熱湯を被ったから。

炭治郎｢…｣

炭治郎(あの穏やかなAから悲しい匂いがする…)

A『ごめんなさい。見たくないものを…』

炭治郎｢いえ…治らないんですか？鬼はその…｣

A『皮膚を再生するのは大変ですよ、人を喰らう鬼となれば容易な事かもしれませんが。』

なんて雑談をしたら

玄弥｢…！…姉ちゃん。｣

疲れた顔の弟が来ました。

A『玄弥、お疲れ様です。疲れたでしょう？早くおやすみなさい。』

玄弥｢…ヤダ。姉ちゃんと居たい。｣

A『あらあら。困った子ねぇ。』

玄弥｢姉ちゃん、おんぶ。｣

無理です。今の貴方じゃ。

A『お風呂上がったら私の部屋にいらっしゃい。』

玄弥｢ん。｣

ドタバタと走って行く彼。

A『何時になったら姉離れするんだか…』

炭治郎(あ、優しい匂い…いつものAさんだ。)

アオイ｢Aさん、キリのいい所で大丈夫です。｣

A『あ、そうそう。アオイさん、こことここ、あとこの生薬が少ない事をしのぶ様にお伝え願います。』

アオイ｢分かりました。｣

若いのに仕事をきちんとやっていて素晴らしいと思います。

玄弥｢姉ちゃん！上がった！｣

A『あらあら、ちゃんと汗流してきましたか？』

玄弥｢洗ったよ！｣

随分と早いですね。

A『玄弥、今日はお姉ちゃんと寝ましょうか。』

玄弥｢ホント！？｣

姉離れなんてまだまだ先かもしれません。

A『我が身に変えても貴方を守れるのなら』

この身が朽ちていこうが

地獄の業火に焼かれようが

何も怖くはない。

A『2人だけは私が守る。』

例え

私が二度と2人の兄弟として転生されなくとも

地獄でより苦しい拷問を受けたとしても

A『兄さんと玄弥だけは決して死なせない。』

その犠牲に私が滅びるなら喜んで滅んでやる。

私の言葉は自然と口から出ていたようで

実弥｢……バカがァ……｣

実弥(神様、もう俺の家族を連れていかないでくれ…)

玄弥(姉ちゃん…死なないで……姉ちゃん…)

2人の意志を強くさせたのは知る由もない。