【原神】八神目〜璃月編〜 (ページ9)

今日:27 hit、昨日:10 hit、合計:31,284 hit

(7) ページ9

氷の女皇……彼女の腹の内がわからない以上、私がいま地上(こっち)にいるのがバレるのは少し面倒なことになるかもです

神の心を集め始めた彼女なら、きっと私の力も……

ユリスは難しい顔で考え込んでいるが、タルタリヤは話を続ける

ﾀﾙﾀﾘﾔ「———だからこそ、君たちに怪しい動きはなかったと知っている。
　神を殺した犯人は別にいるだろう。
　けど……嘆かわしいかな。ファデュイはスネージナヤの使者だ……こんな
　大きな事件に対して、俺の証言は信じてもらえないだろうね」

タルタリヤは腕を組んで、目を瞑りながら首を左右に振る

そして何もない空中を見つめる

ﾀﾙﾀﾘﾔ「璃月を統治する七星は、いつだって俺たちを疑惑のまなざしで見てくる……」

ﾊﾟｲﾓﾝ「それはファデュイのせいだと思うけど」

パイモンはジト目で横槍をいれると、タルタリヤはカラッと笑う

ﾀﾙﾀﾘﾔ「はははっ！それは否定した方がいいのかな？」

笑った後、両肩を上げて呆れたように言う

ﾀﾙﾀﾘﾔ「まぁいいさ、知らない人と距離を置くのは賢明な判断だ。俺も、
　警戒されるのには慣れている。
　しかし、この状況下で「犯人」の疑いを晴らしたいのなら———君たちには
　「北国銀行(きたくにぎんこう)」まで来てもらう必要がある」

そんなところ、前に来た時にはなかった気がします

ﾀﾙﾀﾘﾔ「ああ、それに、ここに留まり続けるのもよくない。
　璃月には「壁に耳あり」ということわざがあるからね」

タルタリヤはすぐにこの場を離れた

そして言われた通りに朱色の長い階段を登ると、扉の前にタルタリヤが見えた

ﾊﾟｲﾓﾝ「北国銀行……」

パイモンは大きな扉を見つめながら呟いた

タルタリヤは頷く

ﾀﾙﾀﾘﾔ「そう、ここはスネージナヤが璃月に開設した銀行だ。
　璃月はテイワットで最も盛んな商業の中心地だけど、うちの国にもお金は
　たんまりとあるからね」

ﾊﾟｲﾓﾝ「まあ、貧乏な国だったら上から目線のエラソーな外交官を、
　西風騎士団に派遣する余裕なんてないだろうしな」

パイモンは腕を組みながらジト目で、タルタリヤに向かって嫌味を言うが、タルタリヤは「ハハハッ」と笑って

ﾀﾙﾀﾘﾔ「はい、これを君に」

三人に渡されたのは一枚の札だった