【原神】八神目〜璃月編〜 (ページ47)

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ここを見ているとユリスの脳裏には一体の巨龍が空から落ちてきた光景、そして凝光の「帝君が殺害された！」という声が鮮明に蘇る

ユリスは目を伏せて胸に手を当ててギュッと服を握った

思い出したくないので、鍾離の話に集中するようユリスは顔を鍾離の方へ戻した

鍾離「ああ、この場所を貸してもらい、儀式の準備を行っている」

空「「迎仙儀式」と同じ場所……」

空が少し言いにくそうにしていると鍾離は躊躇なく頷いた

鍾離「そうだ、同じ場所だ。これは「璃月七星」が黙認している」

ﾊﾟｲﾓﾝ「ここであんな大事件が起きたばかりなのに……あっ、そういえば、
　オイラたち容疑者だから千岩軍には気をつけないと」

そういえば、最近千岩軍に追われることがないですね

『あれ？』

ﾊﾟｲﾓﾝ「絶雲の間かた戻った後、千岩軍に狙われることはなくなった気がする。
　一体どういうことだ？
　それと、ここに残ってる岩王帝君の……えっと、体……」

パイモンは一生懸命思い出そうと人差し指を額に当て、難しそうな顔をして「うーん」と唸っている

鍾離「伝統的な呼び方を用いれば、「仙祖の亡骸」だ」

その単語を聞いてパイモンは何かが繋がったようにパッと顔を明るくした

ﾊﾟｲﾓﾝ「そうだ、その名前だ、鍾離は何でも知ってるんだな。
　それで「仙祖の亡骸」は、七星に隠されてるんだよな？
　まだ犯人はわかってないんだろ……」

鍾離「七星は犯人の心当たりがあるようだ…もしくは、犯人への手掛かりを
　全て揃えたか」

空「やっぱり変だ」

空が「うーん」と頭を悩ませていると、鍾離は腕を組んでさっぱりした答えを返した

鍾離「そういうことは、玉京台の偉い奴らに任せておけ。
　彼らの心配をしても、ただ悩みの種を増やすだけだぞ。
　儀式が行われるまで、「仙祖の亡骸」は一時的に「黄金屋」に保管
　されている」

ﾊﾟｲﾓﾝ「「黄金屋」って？」

鍾離「璃月唯一の造幣局であり…テイワット唯一の造幣局でもある。
　七国で流通するモラは、全てそこで作られているんだ」

ﾊﾟｲﾓﾝ「おおっ———」

パイモンは目を輝かせ歓喜の声を上げた

空はジト目でパイモンを見つめる

パイモンはハッとして慌てて弁解をしようとあたふたし始める

ユリスはクスッと笑った