【原神】八神目〜璃月編〜 (ページ44)

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パイモンがそう言うと店主は驚いた

「や、焼く！？いけませんよお客さん、焼かれたら売り物になりません！」

空「じゃあ、買わないでおこう」

「え！？それは……」

買う・買わないと揉めていたのでユリスは少しため息をついてから魔眼(目)を使って見た

すると、明らかに一番右の夜泊石が強い光を放っていた

『これを』

鍾離「！」

ユリスがスッと手を伸ばすと、焼かせてほしいと訴えていたパイモンと空が目を丸くしてユリスを見た

ﾊﾟｲﾓﾝ「ユリス？さっき鍾離に鑑定方法を———」

『これが一番上質です』

ﾊﾟｲﾓﾝ「でも試すだけ試してみたら……」

『本当です』

ユリスはパイモンや空がいくら言っても考えを変えなかった

鍾離は呆れたような顔をして腕を組んでいた

空「どうしてそう言いきれるの？」

ユリスは言うか迷った

空やパイモンにこの魔眼(目)について話してもいいのか……

バルバトス様やモラクス様、マハールッカデヴァタ様はダメと言ってた……これは明かしてはいけないものだと

でも空やパイモンは私と一緒にいてくれた

空は妹さんを神様に連れ去られて神様が信じられないだろうに、その神と認識のある私を信じてくれている……それなのに、私は隠し事ばかり

なんだか不公平な気がする

信頼されたのなら信頼で返さないと！

でも……

ユリスは難しい顔をして葛藤をしていた

鍾離は店主に言った

鍾離「ではその夜泊石を1箱もらうぞ」

ﾊﾟｲﾓﾝ「鍾離！？」

鍾離「ユリスが言うのなら本当なのだろう。目利きのできる人間がいるのは
　悪いことじゃない」

空「でも、「燭照」級のものが必要なんでしょ？」

空もパイモンもキョトンとしていた

あれだけ品質にこだわっていた鍾離が、ユリスがこれだと言ったらそれを買ってしまうなんて…

鍾離「ああ。だが、ユリスには何か言えない秘密があるようだな」

ズキンと心が痛んだ

言わない自分が悪いのは分かっているのに、改めてそう言われるとなんだか失望されたようで、心が苦しくなった

鍾離「人は誰しも秘密を抱えているものだ。それを言及するものではない、
　それに儀式の準備は早い方がいいからな」

ﾊﾟｲﾓﾝ「そうだけど……」

店主は夜泊石を箱に詰めながら尋ねた