【原神】八神目〜璃月編〜 (ページ41)

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パイモンが皮肉を込めて言っても、鍾離は冷静だった

鍾離「動揺することはない。たとえモラに縛られても、制限された状況で
　問題を解決する方法はある」

『？』

昔モラクス様から鑑定方法などはよく聞きましたけど……難しくて聞き逃していたことを今後悔してます

だって私にはこの魔眼(目)があるし、大丈夫だなって思っていたか、ら……

あ

鍾離「「夜泊石」の品質の鑑定は、確かに厄介だ。鉱石の品質に関わらず、
　その状態や色つや、内部の模様に大した差は生まれないからな。
　夜泊石は器具によって成形された後に、その品質の良し悪しがわかってくる。
　後になって店主に文句をつけても、「お客さんの使った器具がよくなかった」
　「火のコントロールが悪かった」などの理由で誤魔化されるのが
　よくある手だ」

ﾊﾟｲﾓﾝ「危なかった！こういうのに騙されやすいんだよな…」

パイモンは胸に手を当ててホッと一息つく

鍾離「しかし、正しい鑑定方法はちゃんとある———知識があれば目利きは
　可能だ。
　「人の指を以て月を指し、以て惑者(まどいもの)に示すに、惑者は指を視て、
　月を視ず」」

『！』

ﾊﾟｲﾓﾝ「どういう意味だ？」

『……指で月を指すと、賢い人は月を指しているということを理解しますが、
　そうでない人は指を見て、月を視ないということです』

ユリスは胸の前で両手を握り、少し震えながら言った

ﾊﾟｲﾓﾝ「ユリス、どうしたんだ？震えてるぞ」

『いや……ただ、少し懐かしくて』

空「懐かしい？」

『はい……昔、父のように私の面倒を見てくれていた人がいたんです。
　その人もよくそのような言葉を言っていましたから……』

鍾離は指で顎をなぞり、「その人は博識なのだな」と感心するように言った

ユリスは少し頬をかきながら苦笑した

鍾離「模様、外面……これらは指だ。夜泊石は夜間の照明に使用される奇石で、
　「輝度(きど)」の大事さこそが月となる。
　上質な「夜泊石」は炎元素と相性がいい。すなわち、高温の環境下で強く
　光り、青い鉱石こそが、品質の良いものだ」

空「鍾離先生、詳しいんだな……」

空は興味深そうに言った

鍾離「値千金に匹敵する玉石界隈の秘密をお前たちに教えたんだ、あとは
　実践してみろ」