紫の偏執4 ページ33
『あははっ！一松君、表情筋がいつにも増して死んでるね！』
｢…別にこれが普通だし｣
『うっそだ〜、いつもより三割増し疲れた感じが顔に出てるよ〜？
…そんなにあ〜んしてって言われたの嫌だった？』
｢べ！……べつに、嫌とか言ってないけど｣
『やった！
…じゃあ次こそ食べさせてね！』
｢は！？｣
…やられた。
今日デ…デートが始まってからおれは彼女に振り回されてばかりだ。
自分のそっけない態度のせいで傷つけてしまった、と思い込んだ時点でおれはまんまと彼女の思惑にハマっていたのだ。
一杯食わされたと表面上では思うものの、正直な話内心は死ぬほど嬉しい。
おれなんかがデートなんてしていいのか
こんなゴミクズみたいなやつと。
もしかしたら周りからはカップルと思われてるかもしれない。もしそうなら、天地がひっくり返ってもこんなおこがましいこと考えてる時点でやっぱりゴミだけど、もしそうなら彼女が可哀想だ。なんでこんなゴミにあ、あ…あ〜ん…なんてしてほしいんだろう。なんでこんなゴミとデートしてくれるんだろう。なんでこんなゴミを目の前にして笑いかけてくれるんだろう。なんでこんなゴミが産まれてきたんだろう。なんでこんなゴミが存在してるの？何で人間は存在してるの？誰が地球を作ったの？何で宇宙はあるの？
………いや、落ち着けおれ。
冷静に考えてこんな可愛い一軍みたいな子がおれにあ…あ〜んなんてしてほしいはずがない。
きっとあれだ、戸惑って童貞丸出しの反応をしてるおれを揶揄ってるんだ。そうに違いない。
……今度は本当にやってみようか。きっと彼女は困惑するだろう。
こんなクズでゴミみたいな奴からの細やかな反抗心だ。
｢………あ｣
『どうしたの？』
右側にアイスクリーム屋さんがある。
た、確か女の子ってアイスクリームとか好きだったよね？
ゴクリと唾を呑み込む。
大丈夫、平静になれ。
｢アイスクリーム食べない？｣と言えば良いだけだ。たったそれだけ。
いかにもおれはどっちでもいいけど、アンタが食べたかったら寄ってもいいよっていう感じを装うんだ。
気持ちを整えて………
……今だ！！
｢よ、よかったら、あ、ああああああああアイスクリーム食べないっ！？｣
『………え？』
………し…失敗したあああああ！！！！
いやいやいやめっちゃどもってるだろおれ！どもり過ぎだろ引くわ！！
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milk - 本当に面白い！！この作品は完結がもの凄く気になります…！！続き待ってます！！ (2022年8月26日 22時) (
レス) @page47 id: 1d931b58b6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 続き待ってます (2022年8月18日 17時) (レス) @page47 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
一樺(プロフ) - 続き凄く見たいです…もう更新されないんですかね？？ (2020年11月28日 16時) (レス) id: e734b1c435 (このIDを非表示/違反報告)
星猫(プロフ) - 続き見たい早く気になる (2020年11月14日 16時) (レス) id: 7ce7f2c2ab (このIDを非表示/違反報告)
Nori(プロフ) - なり金さん» 再びコメントありがとうございます(*´ `)小鳥が飛び立ったシーンでしょうか？差し支えなければ教えてください…笑カラ松パートでの課題はカラ松語なんですよね。未だに分からない笑 (2020年6月23日 16時) (レス) id: f050346503 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nori | 作成日時：2020年3月10日 17時
