三日目(2) ページ12
次に何を言うのかと思い固唾を呑んで待っていると、トド松さんは何かを言うことはなく、また元の表情に戻った。
｢…兄さん達の話より、キミの話が聞きたいな？｣
優しそうな声に思わずホッと胸をなでおろした。
理由は分からないけど、これからトド松さんの前ではおそ松さん達の話は控えた方がいいのかもしれない。
『私の話ですか…』
何を話そう。
あつしのエピソードならたくさん出てくるんだけど、私のこととなるとすぐに出てこない。
『トド松さんは逆にどんなことが知りたいですか？』
｢うーん…
先生は…幼稚園の頃、どんな人だったの？｣
小さい頃か…
『何処にでもいる普通の子供でしたよ？
…強いていうなら少しわんぱくな子供でしたかね』
あの頃は男子に混じって鬼ごっこをしたり、木登りしたり、今思うと随分活発だったと思う。
｢…仲いい子とかいたの？｣
『えっと…確か仲良かった男の子がいたような…』
｢………へえ
名前は？｣
…トド松さん、やけに質問してくるな。
そんなに私の幼少期に興味があるのだろうか。
『名前はもう思い出せないんですよね。
幼稚園を卒業した後今の実家に引っ越したんですよ。…あ、小学校でも仲良い男の子がいましたね。外で走り回るのが好きだったので、女の子より男の子の方とよく一緒に遊んでました。』
あの頃、引っ越したてで友達が出来るか不安だったけど、意外にも周囲とすぐ打ち解けることができたんだよね。皆と鬼ごっこ、高おに、色おにとかの遊びはかなりやったから、周りから"鬼マスター"なんて呼ばれてたっけ。当時は称号をつけられたことに喜んでたけど、今思うと何かすごく恥ずかしい。
…まぁ、周りから一目置かれる程上手かったのは確かだ。私は逃げる方ばかりやってたけど。
…でも本当の鬼マスターは"彼"だった。
彼はいつも、鬼をやる時は手を抜いていた。
そうしないとすぐに終わってしまうからだ。
いつも程々の力を出す彼だったが、一度だけ本気を出したことがあった。
…たしか、私が何か言ったからだったと思う。
彼の実力…いや、執着は恐ろしかった。
私だって走り回ってたんだから、足にはかなりの自信があった。それはもう、そこらの男子には負けないと自負していたほどだ。
鬼ごっこのコツだって熟知していた。
【key4:質問】
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舞香 - ふふっ怖くていいですね…！続き気になります…頑張ってください応援してます…！←生きる気力のないクズからでした… (4月9日 22時) (
レス) @page13 id: 30c4979b7d (このIDを非表示/違反報告)
とろろ(プロフ) - なり金さん» ありがとうございます。割と伏線をしきつめてるので、読みながらぼんやり考えていただけたら幸いです。 (2020年5月23日 22時) (レス) id: f050346503 (このIDを非表示/違反報告)
なり金(プロフ) - 怖いけど楽しいですね！！ (2020年5月23日 17時) (レス) id: c41c7ba354 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ(プロフ) - 永夢さん» ありがとうございます。ドキドキハラハラな感じを目指してるのでそう言っていただけて嬉しいです！ (2020年5月14日 14時) (レス) id: f050346503 (このIDを非表示/違反報告)
永夢(プロフ) - ちょっと見るつもりが、続きが気になってきました！ (2020年5月13日 1時) (携帯から) (レス) id: 412e09563c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nori | 作成日時：2020年3月31日 16時
