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□11. ページ12

「元気出し、未来子」

「せやかて…」

「確かに、未来子とあたし以外まともにカルタできる部員おらんかったしなぁ…」


ぽつりと吐いた和葉ちゃんの一言に、未来子ちゃんははっと顔を上げた。

…かと思えば、くるりと振り返って和葉ちゃんの肩を掴む。



「そうや和葉!あんたが出て!」

「え!」

「私の代わりに改方学園代表として!」

「そんなん急に言われても…」



困ったようにそう言う和葉ちゃんに、蘭は「和葉ちゃん、大会とか出たことあるの?」と問いかけた。

…経験の差だってあるもんね。きっと皐月杯までのレベルになると、A級がほとんどだろうし。


「ないない…」

「けど、いつも練習付き合うてくれてたやろ?」


言い返せずに「うん…」と微妙な返事を残す和葉ちゃん。


「和葉なら、体力はバッチリやし、反射神経もある。負けん気も強いし、どんな相手にも物怖じせん」


グイグイと詰め寄る未来子ちゃん。

隣でその様子を眺めていたコナンくんも苦笑を浮かべていた。


「あと妙な図々しさもあるやんか!」

「なんか褒められてる気せぇへんねんけど…」

「その大会っていつからあるの?」

「それが、明後日からやねん…」



蘭の質問に答えた和葉ちゃんも、困り気味。

…蘭はぎょっとして「えぇ…」なんて零した。


「大丈夫!これから特訓すれば、和葉ならなんとかなる!」



どうなんだ、と言わんばかりにこちらを見たコナンくんに私は首を傾げる。

だって、和葉ちゃんがどのくらいの技量なのかも何級なのかも分かんないし。

…でも、クイーン候補の紅葉さんも出るなら難しいかもしれないね。



そんなことを思っていると、近くで笑い声が聞こえた。

みんなの視線はそちらへと向けられる。



「素人が大会に出て優勝狙わはるん?」

『紅葉さん…』


その笑い声の主は、近くで話を聞いていた紅葉さんだった。


「いっそのこと、百人一首やのうていろはがるたに変えてもらいましょか?」

「馬鹿にせんといて!和葉の技量は、いつも練習してるウチが1番よう分かってる!試合経験は無いけど、間違いなくA級並の腕前やで!」



未来子ちゃんの言葉に、紅葉さんは余裕そうな表情で「へぇ…」と顎を引いた。

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設定タグ:名探偵コナン , 工藤新一.江戸川コナン , から紅の恋歌   
作品ジャンル:恋愛
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↑ここなっつ↓(プロフ) - お気に入り1000人おめでとうございます!!!ほんっとにいつ読んでも面白くて、hit数の100回分ぐらいは私です笑ピュアっピュアな関係が最高です!ませていただきます!! (2021年1月26日 0時) (レス) id: 71253ca668 (このIDを非表示/違反報告)
hihi - 全部読ませていただきました!!とっても面白いかったです! (2020年4月14日 18時) (レス) id: ce767b5d1b (このIDを非表示/違反報告)
さわおり(プロフ) - すごくおもしろかったです!!新しい映画シリーズ楽しみです!!更新頑張ってください! (2020年4月10日 23時) (レス) id: 5567e38aaf (このIDを非表示/違反報告)
萌奈 - とっても面白かったです!夢主ちゃんとコナンくんの恋がどのように、進展していくのか楽しみです! (2020年4月10日 10時) (レス) id: 08309c157f (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ぜんぶ最高でした!!よければゼロの執行人も見たいです! (2020年4月2日 10時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぴこ。 x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年6月23日 19時

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