好きな人に彼女が出来た件について。[ 終 ]

私の人生事巻き込んでみせろよ。 ページ42

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九井｢言うな、｣



｢九井くん。｣






九井｢聞きたくない。｣


｢九井くん、｣







九井｢俺は！！！！




………………っ、俺は、
お前だけは巻き込みたくない、絶対に！！｣







巻き込みたくないとか、知らない。
何を背負ってるのかも、わからない。



それでもいい、






それでもいいよ。


君がいい、九井くんがいい。






いつも隣に居てくれた、どんな時も。
周りに陰口言われてても、バカにされてても、



嫌われても、避けられても、

呆れられても、悪口言われてても、







悲しくても、苦しくても、
楽しくても、馬鹿なことでも、何もかも。


ずっと、ずーーーーーーーーっと。






九井くんと出会ったなかったら、


私の人生は、詰まらないだけの、
極々平凡で、在り来りな、普通な毎日だった。







九井くんと出会って、大寿くんと出会って、


乾くんに恋をして、色んな人と出会った。


当たり前に近い、でも遠いそんな日々を、
九井くんはくれたんだ。






ご主人様とか、今はどうでもいい。



九井くんに名前を呼ばれると、安心してさ、
九井くんに抱きしめられると、これだってして、




九井くんにキスされると、すっごく嬉しくて、

でも恥ずかしくて、照れちゃって。






九井くんに触れられる度に、

心臓あたりがキュッとした。






ぐいっ、と頬に手を添えて、見つめた。




泣きそうなのを堪えてる君がいて、
きっと私は笑ってたのかな。








｢私の人生全部、九井くんにあげる。
巻き込まれてもいい、巻き込んでよいっそ。




絶対に大丈夫だもん、だってさ。





九井くんが私の事、守ってくれるんでしょ？
私の望み、全部叶えてくれるんでしょ？



その代わり、九井くんのことは、

私が守ってあげる。







だから、九井くんの全部、私にちょーだい？｣





笑いながら、言ったのなら、
九井くんは目から、涙をこぼしてた。



泣かないでよ、九井くん。






九井くんが泣くの、いつぶりだろ。




知らないフリをして、傷ついていたのは、
きっとそれより前から、本当は、私は。





九井｢……………………Aっ、｣



｢うん？｣







周りの喧嘩の声に、バイクの音に、
聞こえない振りをしようかと思ったけど、



静かだった、ひたすらに。




そんな中、君の声が響くより前に。









｢私ね、九井くんのことがさ。｣







君の声を遮った。

問いかけないで、連れ去って。→←九井くんが弁償してくれるよ。

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