○青春などと云う勿れ＿＿4 ページ12
「久しぶリ、奏汰にいさん。それとそのアホはそこで何してるのかナ」
「えっ先輩と私との対応の差ヤバくない？泣きそう」
「『すなお』じゃないですね〜」
一体いつからそこにいたんですか、という疑問をすんでのところで飲み込んだ。さっきの会話はとてもじゃないが人に聞かせられない内容だったし、もはや聞かない方が華なのだろう。
怪訝そうな夏目の表情からして、まあそれはないだろう。
「逆先もする？水浴び」
「いっしょにきてくださいよ〜」
「遠慮しておくヨ。誰かさんに怒られるのが目に見えてるからネ」
「ふ〜ん？私はするけどね水浴び！！着替えは別にないけど！！えまってこれ想像の五倍冷たい」
後先考えず右手を突っ込んだ水の中は思っていたよりも冷たい。年がら年中この温度の水に浸かっている先輩は相当手練れなのだろう。……水浴びの手練れってなんなんだって話なんだけど。
「ねえ来て逆先！！冷たい！！さっきのあんたの対応といい勝負だよ！！」
「余計なお世話だヨ」
「いいからおいでって絶対びっくりするから」
「ッちょ、力任せに引っ張らないでくれル！？ホント馬鹿力━━ッ！？」
ばしゃん、と盛大な音を立てて私と夏目が噴水に落ちる。これで二人とも、奏汰先輩と一緒に怒られるしかなくなった。こんなに水浸しになったのは幼少期以来で、なんだか童心に返ったみたいで自然と笑いがこみ上げてくる。
「あっははは、逆先びっしょびしょじゃん！？だっせ〜〜！！」
「ふっ……ざけないでヨ、誰が困ると思ってんノ！？」
「ふたりとも、『けんか』はだめですよ〜？」
「まって奏汰先輩めちゃめちゃいい匂いするんだけど」
高校生が三人同時に入っても狭いとは感じないこの水槽は、やっぱり何かしら制作側の意図を感じる。
というか奏汰先輩がマジでいい匂いしてて私の常識が吹っ飛びそう。先輩が先輩じゃなくて女の子だったりしたら私は今頃我慢してなかった。女の子同士ならそれはそれで問題かもしれないが。
「やっぱり、『おなじ』だとうれしいものですね〜……♪」
「ほんとそうですよねえ！？あ〜〜〜生き返る〜〜っ！！」
「奏汰にいさんはうるさいの苦手なんだかラ大声出さないデ、あと下に着てるインナー見てると暑苦しいんだけド」
「は？なに？脱げって？誰がお前のために脱ぐかバ〜〜〜カ」
「本当煩いナそんな事言ってないシ」
「うふふ、『おみみ』がまっかですよ〜？」
「奏汰にいさんまで揶揄わないデ！」
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月華 - 好きです。失礼しました (2020年9月19日 17時) (
レス) id: 561e3188bf (このIDを非表示/違反報告)
浅ヶ巳 - 瀬名さん» ありがとうございます！！！！！これからも精進していきますね！！！！！ (2020年9月10日 20時) (レス) id: 86116bbd22 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名 - 好きです！ (2020年9月7日 23時) (レス) id: 86245055db (このIDを非表示/違反報告)
浅ヶ巳 - sakuyah1226さん» わーー！！！！ありがとうございます！！！自己管理も更新もがんばります！！！！！ (2020年9月7日 19時) (レス) id: 86116bbd22 (このIDを非表示/違反報告)
浅ヶ巳 - るるさん» ありがとうございます！！、！これからも更新頑張ります！！！！！ (2020年9月7日 19時) (レス) id: 86116bbd22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅ヶ巳 | 作成日時：2020年8月28日 21時
