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土方「あいつらだろ?守りたいもんって、
あいつらのどこにそんな価値あんだよ、、」
露骨に嫌な顔をする土方を見て
相変わらず仲悪いなあ、、なんて
A「いいとこあるんですよ、意外と」
土方「ねえよ、、、、」
A「近くにいるとわかるんですよ、
例えば、、ご飯作ったら喜んでくれるとことか
洗濯したら喜んでくれるとことか」
土方「そんなんでいいの?!!
そんな家政婦的扱いでいいわけ!?
あんたの人生そんなんでいいの!?」
A「まあ、、、基本バカだしアホだし
家賃払わないし、人のお金使うし、
人のお金をパチンコで全部消すけど、、」
土方「悪いとこの方が圧倒的に出てきてるよね!?」
でも、、
Aは続ける
A「そんなどうしようもない人たちだけど
私を全力で守ってくれる
そばに置いてくれる
距離感のないバカたちだし
人の心にズカズカ入り込んでくるし
おかげで
余計な口出しばっかりするようになっちゃったけど、
それでも私の話に笑ってくれる人たちなんです」
言ってて気づく、
Aはあの3人が大好きだった
家族でも友達でもない
そんな彼らが大好きでたまらなかった
A「だから、絶対に失いたくない」
天井を見ながら言うAに
土方は、近藤さんが言ってたのはこのことかと
思う
たしかに曲がることのないその意思は
こちらが簡単に惹きつける
土方「そーかよ、、
だったら尚更帰るんだな」
わかったからこそ土方は言う
A「なっ、、、だから帰りませ、「お前は強くなれる」
A「え、、」
土方「分かるんだよ、、、
あんたのその迷いのねえ心は
ちゃんと習えば強くなる
守りたいもんがあんなら、それを失いたくねえなら
命張ってでも守れ
変な意地は捨ててさっさと帰れ」
土方は、伝わったから
Aの思いが届いたからこそ言った
そしてその思いは同じくAの胸にも届いた
すとんと、何かが落ちたような
Aは心が軽くなるのを感じた
A「私…強くなれると思いますか?」
土方「あぁ?」
それは、Aから出た本音だった
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時