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沖田「…というわけで、こうなってるらしいでさァ」
土方「…ったく、、、、
近藤さんのお人好しには愛想が尽きるぜ、、、」
朝、真選組の稽古が始まった道場の周りを
Aはひたすら走っていた
それを見ながら土方は頭を抱える
土方「どうりでおかしいと思ったんだよ、、、
冷蔵庫に見たことのねえチーズが入っててな…
あいつ、多分1週間ぐらいいるつもりだったな、、
あいつのせいでマヨネーズが入らねえんだよ」
沖田「土方さん、そこじゃないでさァ」
A「1週間分じゃないです
あれ、1日分なんですよ
一回きりの稽古だと思ってたから
3日も居ていいだなんて、
あとでチーズ買いに行かなきゃ…」
いつのまにか走り終わっていたAが
2人の間から突然顔を出す
土方「おい、、テメェ…、、
何してんだ、あぁ?
近藤さんになんてお願いしてんだよ!!!
許せるわけねえだろ!!!?
あの冷蔵庫はマヨ専用なんです!
屯所内はチーズ禁止だ!!!!」
沖田「だから、土方さん、
問題はそこじゃないでさァ
あんた、、、なんでこんなことしてんですかィ」
A「沖田さん、さすがです
よかったチーズ好きが近くにいて」
沖田「いや、なんで俺味方みたいになってんの」
A「ご迷惑をおかけしてごめんなさい」
Aはタオルで汗を拭いたあと
凄い勢いで謝る
A「無茶苦茶言って、勝手に押しかけて…
本当にすみません、
みなさんの邪魔はしません、、、
なるべく…たぶん…きっと、」
小さくなるAの声に
土方は怒りの筋が浮き上がる
土方「だいたい、、、
万事屋にだって
剣術教えてくれそうなやついるだろ?
なんでわざわざこんなとこで、、、」
剣術を教えてくれそうな人…
銀髪を思い出してAは首を振る
A「私、あの家出てきたんです」
その言葉に沖田も土方も目が見開く
「は?」
A「だって、私狙われてるんですよ?
因縁の相手ですよ?
そんなやつがあんなとこいたらみんな迷惑でしょ
だから、真選組にお世話になりに…
お巡りさんに守ってもらおうかなって…」
冗談じみた、笑いの含んだその悲しい顔は
Aなりの精一杯の優しさだった
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時