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A「いたっ、、、」





音が響いたのに痛みがこない新八の目の前には





Aが立っていた





おばさんの驚いた目がAに映る






新八は、開いた口が塞がらない





新八「なっ、、、Aさん



なにしてるんですか!」





ふっと笑うAの目は笑っていない





体が勝手に動いていた




気持ちよりも前に体が動いていて





とっさに新八を庇っていた






その理由は知っていた





Aは、おばさんに向き直す






A「私の大事な仲間叩かないでください」






新八「えっ、、、」




それは、もうとっくに生まれていた関係性だった





「仲間?なら、アンタからも言ってやんなさいよ


 

こいつにダサいことはやめなさいって」

 




おばさんは、Aに向かってそう言う





Aは、こういう人を知っていた




聞いてて反吐がでる





心底気分が悪い





はぁ、、、、





ため息が出たあと





暗く澱んだAの青い目は






真っ直ぐにおばさんを睨んだ






A「ダサいことしてるのは




どっちなんだか、、」





「は?」




Aは続ける





A「おばさん、いま、すごいダサいよ




すごいかっこ悪いよ




おばさんのおかげで彼らの衣装が




かっこよく見えるくらいダサいよ」






A「私は、オタクなんてどうでもいいし




アイドルだって興味ない




でも、大事な仲間が大事にしてるもの





馬鹿にするなら許さない」





「なっ、、、」






A「こんな格好してまで




好きなもの追っかけたことないでしょ、





何かに夢中になったことないでしょ
 
 


何も知らないのに、



何も知ろうとしないのに勝手なこと言わないで」





なにも知らないのはAも同じだった








でも、何も知らないから






それを悪だというその気持ちは違う





まっすぐそういうAを新八は目が離せなかった







こんなにかっこいいことを言える人なんだ






こんなに正しいことを正しいと言える人なんだ





初めて知ったAの一面だった




その背中は銀時にも似ていた





立場のなくなったおばさんは





新八たちを見て舌打ちすると






そのまま別の車両に移っていった







「あれ、新ちゃんの知り合いの、、」





たかちんが新八にいう





新八「知り合いじゃないよ




仲間、」






新八は、胸を張ってそう言った

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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月20日 7時

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