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第四幕 ページ5

「ここから出て行くのなら殺しはしない…どうする、三代目」

相変わらず冷たい目をしてやがる。

雪女の吹雪よりも冷たい目…その目を見る度胸がズキズキ痛むからやめてほしいんだが…

今のコイツに何言っても無駄だよな。

「答えろ」

徐々に俺の首に刃が近付く。

こりゃ本気でヤベェな…。

「分かったからとりあえずその刀降ろせ」

そう言うと、舌打ちをした後刀を鞘にしまった。

「…名前だけでも教えてくれねぇか?」

「はぁ?……夜月…Aだ」

Aは少しの間を空けて名乗った。

「Aか。良い名だな」

「煩い黙れとっとと帰れ」

ノンブレスで言い放ったAは昨夜同様俺に背を向けて姿を消そうとするが、

そうはいくかよ。

俺はAの腕を引いて強く抱き締めた。

流石のAも突然のことには対応出来ねぇらしい。

一瞬硬直し、我に返ると必死に抵抗し始めた。

「おいこのっ、離せ!」

ジタバタと暴れるAを身動きできないよう更に強く抱きしめると、

どこからともなく小刀が数本俺の真横を通り過ぎた。

上手い具合にAに当たらないように、的確に俺を狙っていた。

「今すぐその手を離せ」

「A様に触れるな」

俺とAを引き離し、俺を恐ろしい形相で睨むコイツ等は…。

「…氷鬼、氷藍…やめておけ。コイツは奴良組三代目だからな…傷つけでもしたら後々厄介になる」

氷鬼、氷藍と呼ばれた2人はAに言われると引き下がる。

コイツ等はAに仕えている妖怪か?

「…だが、コイツに何度も来られるのも面倒だ…仕方ない…氷鬼、氷藍」

Aは氷鬼と氷藍に向き直ると、溜め息混じりに言う。

「奴良組へ行くぞ…面倒事は嫌いだ」

満月を背にゆっくりと目を開け、俺を見つめる姿に…俺は見惚れていた。

にしても、まさか来ると言ってくれるとは思わなかったぜ。

「勘違いすんなよ…面倒事が嫌なだけだ」

Aは小さく欠伸をし、横目で俺を見つめた。

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小豆 - キュンキュンしながら読ませていただきました!本当に大好きな作品なので、続編がとっても気になります!夜リクオ様のSっ気がある所に惹かれました((´艸`*))これからも更新頑張ってください! (2017年4月14日 18時) (レス) id: 8e0dfb2a1b (このIDを非表示/違反報告)
ウラト - 頑張ってください!夜リクオ君がかっこいい!更新ファイトです! (2016年5月2日 23時) (レス) id: 9d9d1106e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:如月 泰斗 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2015年9月22日 22時

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