第二幕 ページ3
姿と活躍は耳にはしていた。
しかし、何故こんな奴が森の奥深くにある私の隠れ家に居るんだ。
「そう警戒すんなって、別に殺しはしねぇよ」
「……」
あの事があって自分以外の言葉が全て嘘に聞こえるようになった私は刀を構える。
すると、三代目は溜め息を吐いた。
「ジジイの言うとおり一筋縄ではいかねぇか」
三代目の言っていることが理解できない。
それよりジジイって…総大将の事だよな…多分、コイツが本当に三代目なら。
私は刀を下ろし、鞘に収めた。
「…私に、何のようだ」
一応鞘には収めたが、もしもの事があったら大変だからすぐに構えられる体制で問う。
「なんだ？聞いてくれんのか？」
「さっさと言って帰れ。さもなくば殺す」
自分でも普段の声とは比べ物にならないほど声が低くなっているのが分かる。
殺気を放つが、三代目は怯むことなく私の目の前に立つ。
流石…魑魅魍魎の主となる者だな…これくらいの殺気には動じないか。
「単刀直入に言う。お前、俺の組に入らねぇか？どこにも属してねぇんだろ？」
「……は？」
突然のことに間抜けな声が出てしまう。
私が、奴良組に？
何故私を奴良組に入れようと思ったんだ？理解不能…。
それに、私はどこにも属さず１人でここに居ることにしたんだ。
だから私の答えは…。
「断る」
そう言うと、三代目が目を見開く。
こうなることも予想して来たんじゃないのか？
「話が終わったのなら早く帰れ。私はもう寝る」
木から下り、三代目に背を向けて寝床へ向かい…横になる。
組に属するなんて考えたくもない。
誰とも関わりたくない…苦しみたくない…だから、１人が一番…。
自分に言い聞かせるように何度も何度も心の中で繰り返す。
その内に、私は眠ってしまっていた。
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小豆 - キュンキュンしながら読ませていただきました！本当に大好きな作品なので、続編がとっても気になります！夜リクオ様のSっ気がある所に惹かれました((´艸｀*))これからも更新頑張ってください！ (2017年4月14日 18時) (
レス) id: 8e0dfb2a1b (このIDを非表示/違反報告)
ウラト - 頑張ってください！夜リクオ君がかっこいい！更新ファイトです！ (2016年5月2日 23時) (レス) id: 9d9d1106e6 (このIDを非表示/違反報告)
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