【新旧双黒】誘惑だらけな同棲生活をどうぞ【短編集】

中原.逃がさねｪよ by恋羽 ページ2

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ジューっと音を立てるフライパン









私は今夕ご飯を作っている。









でも不満な点が一つだけ。









貴「ねぇ、中也…ご飯作りづらい」









さっきからずっと中也は私に後ろから抱きついてくるのだ。









中也とは同棲をしててご飯を作るのは私の仕事なんだけどこれは流石に作りづらい。









中「いいだろーが…別に…Aは嫌なのか？」









寂しそうな…でも甘い声で耳元に囁かれる









──ドクンｯ









ずるい…









嫌な訳無いのに…









貴「嫌じゃないけど…今は…んっ！？」









振り向いて少し様子を見ようとしたら、









唇を塞がれた。









中「手前の其の顔みたら我慢出来ねェ…」









中也はニヤリと笑うとガスコンロの火を止めた。









貴「何で消すのっ…」









中「あァ？……料理じゃなくてAを食いてｪ…からな？」









中也に腰をがっちりと掴まれてから気づく。









今…私、かなり危ない状況…









逃げられない…









中「逃がさねｪよ…」









貴「んっ……ふぅ…」









キスは深くなるばかりで体はどんどん力が入らなくなっていく。









中「……手前、其の顔他の誰にも見せんじゃねｪぞ」









───────俺以外には…な？









中也は私を軽々抱き上げると、ベッドに運ばれた









貴「中也…？本当にご飯は？」









中「だから…飯は手前だ」









目の前に広がる中也の妖艶だけが頭の中に残った。









こんなに強引で、同棲なんて…やって行けるかな









今更、危険なことに気づいた私は









─────もう手遅れなのかもしれない









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