あいつの事を好きな君【瀬見英太】

28.誤解 ページ28

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今度は隼人と二人で水族館行ったら。
そう言った時のAちゃんは
傷ついた表情をしてた。
……言い過ぎた。


部活が終わった後、陸上部のグラウンドに行ってみた。
走っているAちゃんの姿が見えた。
やっぱりその姿は、眩しかった。



「瀬見くん！」



俺に気づいたAちゃんが
俺を呼んだ。
あんなこと言ったのに
練習中に会いに来るなんて。
変に思われたかな……。



「私……」



Aちゃんは、俺のそばまで、近寄ってきた。



「私、次水族館行くときも瀬見くんと一緒に行きたいの……」



まっすぐな瞳。
俺は、あんなこと言った自分に腹が立った。



『っ……。隼人と一緒にいけばなんて、本心じゃないよっ……』



その瞳は、俺を見つめてる。



『ずっと隼人に嫉妬してたんだよ……』

「あのね、今さらだって思われたくなくて……
言えなかったんだけど……」

『ちょ、ちょ、ちょっと待って』



こんな俺でも。



『あの、終わるまで待ってるから、ちょっと話さない？』

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