あいつの事を好きな君【瀬見英太】

27.今の正直な気持ち ページ27

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Aside


「A！こないだ、水族館でどうだったの？」



珠とあれ以来、初めて話した。




「あ……なんか、ごめんね。こないだは」

「私こそ。結局山形くんと二人きりにしてあげられなかったし……」

「あのね珠。私……」

「瀬見君のこと、好きになった？」



言いたいことを先に言われて、驚いた。




「なんで……？」

「なんとなくね。あの試合の日、A、なんだかんだ瀬見くんばっかり見てたよ？
自覚なかったかもしれないけど」



そっか……。
私は、自分で思ってるより前から……。



「山形くんは、思ってたより話も合うしいい人だったよ。もっと仲良くなってもいいかな、って思えたけど。Aのことが気になってそれは出来なかった」

「ごめん、珠。わたし、やっぱり瀬見くんのことが好きみたい」



買ってもらったストラップを握りしめた。
好きなのに……。



「瀬見くんに、山形くんと二人で水族館行けばいいじゃんて、言われちゃった。そんなことでショック受けてるなんて、本当に今さらだよね。今までずっと瀬見くんに山形くんのこと相談してたくせに……」

「今さらかどうかは、気持ち伝えてみないとわからないんじゃない？」

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