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「じゃあ…どうぞ」
折り畳み傘で小さいけど、ないよりマシだろう…
と、私が傘を羽宮さんの方に寄せると、羽宮さんはいきなり私を避けた。
虎「あ…オレ濡れてるから、いーよ」
「濡れてるからさすんじゃないんですか？」
虎「お姉さんまで濡れちゃうから、大丈夫。ありがとう」
そう言ってその人は、この土砂降りの中傘に入らず私の横を歩いた。
やっぱり…送るとか言っちゃったけど、ちょっと変な人だったかな。
やめとけばよかったかな。
まぁでも、2人並んで店の方歩き出しちゃったし…もう店に向かうしかあるまい。
「てゆうか、店員なのにお店の場所わかんないんですか？」
虎「うん、買い出し頼まれて出てきたら道わかんなくなっちゃった」
「スマホで調べればいいじゃないですか」
虎「スマホ難しくて上手く使えないんだよね」
この人、私と同じかちょっと上くらいに見えるのに…。
スマホ使えない人なんて、いるんだな。
お店に行く時、店長とはたまに喋るけど、この人とは喋ったことがなかったから知らなかった。
いつも無愛想に品出ししてるし、見た目もちょっと派手で怖い人だと思い込んでたから。
「今時スマホ使えない人いるんですね」
ちょっと、意外な一面かも。
でも私のそんな一言に、羽宮さんは苦笑いをした。
虎「あー。オレ浦島太郎てきな？感じなの」
「え？なんですかそれ」
虎「あはは、タロウちゃんって呼んで」
「えぇ…意味わかんないですよ」
浦島太郎っていうのもよくわからないし、なんだか掴みどころのない人。
ヘラヘラと笑う姿は、捨て猫のようだった。
そんな話をしつつ、歩くこと5分ほど。
お店が見えてきて、羽宮さんは安心した表情を見せる。
虎「辿り着いてよかった〜本当に助かったよ、ありがとう」
「いいえ、私はついてきただけですし…」
虎「次回ちょっと安くするからさ、また来てよ」
安くなる、というのはだいぶ魅力的。
一人暮らしで犬飼ってると、お金の消費が本当に激しいから。
「ありがとうございます。びしょ濡れなのでちゃんと拭いてくださいね」
虎「うん、ありがとー。またね！」
そう言って、ニコニコしながら彼はお店の中に入っていった。
私もそれを見て、背を向けて歩き出したけど、後ろからは店長であろう人の怒号が聞こえてきて、
なんだかクスッと笑えた。
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鈴＠不登校なりかけ(プロフ) - もう…好き…（語彙力皆無）一虎くんが死ぬほど笑ってるとこ見たいな…（）いっぱい更新して下さりありがとうございます… (5月14日 21時) (
レス) @page26 id: d1eba475be (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - 鈴＠不登校なりかけさん» 初めまして！コメントありがとうございます(>_<)私生活がバタついていて、更新遅れてしまい申し訳ないです…！待っていてくださってとっても嬉しいです！これから更新頑張りますので、どうぞよろしくお願いします！ (5月12日 0時) (レス) @page16 id: f848a8e85a (このIDを非表示/違反報告)
鈴＠不登校なりかけ(プロフ) - 初コメ失礼します。久しぶりの更新ありがとうございます〜(´；ω；｀)このお話大好きなので嬉しいです！応援してます。 (5月11日 23時) (レス) @page16 id: d1eba475be (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - あさん» 初めまして！コメントありがとうございます^^* 好きと言って貰えて嬉しいです！長らく時間が空きましたが、また更新再開しますので、どうぞよろしくお願いします！ (5月11日 22時) (レス) id: f848a8e85a (このIDを非表示/違反報告)
あ - めちゃくちゃ好きです…( ߹꒳߹ ) (2022年12月18日 7時) (レス) @page12 id: 2424924dd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷりん | 作成日時：2022年11月24日 9時
