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周波を伝えるのに妨害な物はできる限り除かなければならないため、ロマーノとハンガリーは部屋の外で待機することになった。
「じゃあ、これを頭に付けてそこに寝てくれ。」
「あ、うん。」
今まで…そして、今も少し恐れているイギリスと二人、この部屋に残されたイタリアは緊張ぎみだ。
今までなら、きっと、逃げ出していた。…けれど、Aのためなら頑張れる気がする…
イタリアをここまで成長させるほどに、Aの存在は大きかった。
「…正直驚いたよ。お前が引き受けるなんてさ…」
イタリアが横たわった時、ふとイギリスが呟いた。いつも何か怯えていた、弱いと思っていた存在のイタリアが、自ら役目を引き受けることが、あまりにも衝撃的すぎた。
「えっ…?」
イタリアは顔を横に向けて、イギリスの目を見る。彼はまっすぐパソコンの画面を見つめている。
何を言いたかったのか理解したイタリアは、顔を上に向け、ぽつりぽつりと話始めた。
「……Aちゃんね。倒れる寸前に、助けて、イギリスって言ったんだよ。」
イタリアの言葉にイギリスは驚いた。まさか自分に助けを求められるとは思っていなかったのだ。しかし、Aを造る際に自分が言った言葉を思いだし、納得する。
「…悔しかったんだ…俺。…何で俺じゃないんだろう?俺じゃダメなのかな?って…」
イギリスはふっと目線を下に下ろす。
「…Aちゃんはイギリスの助けを求めてるのかもしれないけど…でも、俺が助けたいんだ。」
「…お前、Aの事が本当に大切なんだな…。俺はまだ話してねぇから、Aのこと、知らねぇけど…。」
イギリスはイタリアに微笑んだ。ただの機械なのに…Aはイタリアをここまで本気にさせてる。それは、創作者である自分にとっても、なんだか誇らしげに感じた。
それだけ、人間味のあるロボットなのだろう。
「そんなに大切なら、とっとと助けるぞ。起動させるから目を瞑れ。…俺も、Aと話してみたくなったしな…」
まだ知らぬ存在にかなりの興味がわいた。
「うん。」
─…こうして、イタリアはAを救うべく、あの場所に来ていたのだ。
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南伊「俺のピッツァ、やるよ。」
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ふにゃこ(プロフ) - コメント失礼します!近未来モノでヘタリア…。すごい発想です。なんか、本当に紀田さんはすごいです…。 (2016年3月25日 2時) (レス) id: a9be79f543 (このIDを非表示/違反報告)
紀田日和(プロフ) - 莉愛さん» ごめんなさい、学校行ってました!(汗) (2016年2月15日 17時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
莉愛(プロフ) - こんにちは (2016年2月15日 15時) (レス) id: 4a9ae00163 (このIDを非表示/違反報告)
莉愛(プロフ) - 紀田日和さん» ボード行けないので…。 (2016年2月15日 8時) (レス) id: 4a9ae00163 (このIDを非表示/違反報告)
莉愛(プロフ) - 紀田日和さん» 行けましたか? (2016年2月15日 7時) (レス) id: 4a9ae00163 (このIDを非表示/違反報告)
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