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魔女の正体のヒント5*2 ページ31




"こんにちは…♪"

突如後ろから聞こえてきたおっとりとした声に私は眉を顰める。


制服から滴る学院の噴水らしき水。

綺麗な翡翠色の瞳。

美しく整えられたスカイブルーの髪。

「…奏汰。」


…そして、私に学院の魔女の存在を教えた張本人だ。

奏汰は私が嫌な顔をしたのが私分かったのか、ふふふ、と柔らかく笑う。
何をしていても、どんな時でも、彼は楽しそうだ。

「こんにちは、Aさん。ここでなにをしていたんですか?」



"私は学院の魔女を探していたんだよ。"


気だるげに私が奏汰にそういうと、彼はまたしても嬉しそうに微笑んだ。


奏汰は私に学院の魔女の存在を教えてくれた人だ。

あの時に奏汰から学院の魔女について教えてもらわなければ、私は多分一生魔女の存在を知ることは無かったのだろう。

その面は、奏汰に対して感謝している。

「私ね、多分奏汰に魔女について教えてもらわなかったら色々と後悔してたかもしれない。」


私がそう言うと奏汰は少しの間ポカン、としてから時間が経って意味を理解できたのか嬉しそうにまた、笑った。

…よく笑う人だ。


「そうですか…それはよかったです…♪」


私はポケットから綺麗に畳まれたハンカチを取り出して奏汰に渡す。

もちろん、そのびちょびちょに濡れている髪や制服をどうにかして欲しいからだ。

よく風邪を引かないなあ、とハンカチを手渡しながら1人そう思う。


「ねえ奏汰は魔女についてなにか知らない?」

「まじょ…ですか?」


奏汰が私が手渡したハンカチをぎゅっと握りしめながらそう言うと、少し上を向いてなにか考える素振りをみせた。


「…じゃあ、奏汰はなんで私に魔女の存在を教えたの?」


なかなか私の問いに答えない奏汰に私がさらに素朴な疑問を投げかけると彼は"あぁ!"と明るく声を上げた。



「ぼくがAさんに、がくいんのまじょのそんざいをおしえた"りゆう"は…いつか、わかりますよ。」



「…いつか、って、いつの事を言ってるのさ。」




私が恨みを顔全面に出して奏汰にそう反抗すると、彼は満面の笑みで笑って言った。







「…いつかは…ぼくが、この"はんかち"をかえすときのことをいうんですよ?」



小さい子供がする、少し意地悪気な笑みで奏汰は私を見つめる。



それから、奏汰は下を俯いてボソリとなにか呟いた。



















"…いつかはきっと…こないでしょうけどね。"






その言葉はきっと、私には永遠に届かない。




冷笑王子と囁く魔女。→←魔女の正体のヒント5*1



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moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月2日 10時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
Nanami(プロフ) - とても面白かったです!更新待ってます。 (2017年12月1日 21時) (レス) id: 78d4acc492 (このIDを非表示/違反報告)
鶴夜(プロフ) - こんな作品かけるなんてうらやま…もってもいい作品です!更新頑張ってください!応援しています!あ、Twitterフォロー失礼します! (2017年10月18日 21時) (レス) id: 4779c44224 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんずあめ(プロフ) - 紅 梅さん» コメントありがとうございます!試聴最高でしたよね!!私は個人的にナイトキラーズの歌がドストライク過ぎて…聞いた瞬間心の中でずっと叫んでました(笑)Knightsの歌い出し、とてもカッコよかったですよね〜!同感です**お話出来てとても嬉しいです!!** (2017年7月21日 20時) (レス) id: 5610f7d23b (このIDを非表示/違反報告)
ぽんずあめ(プロフ) - 悪魔さん» わ〜!2winkPさん!!私は2winkに一目惚れしてあんスタ始めたので…同じような方がいてとても嬉しいです**夢ノ咲箱推しでもありますけどやっぱり2winkですよね(笑)コメントありがとうございました!お話出来てとても楽しかったです!! (2017年7月21日 20時) (レス) id: 5610f7d23b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽんずあめ | 作成日時:2017年2月19日 22時

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