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キ「……これ、とか?」
ニヤニヤと、思いっきり口角を上げて笑うキヨくんの顔を今すぐにでもつねってやりたいけど。
『それ今すごい怖いって噂のやつでしょ!?やだ、無理!』
今は、それどころじゃない。……本気でこのゲームやりたくない。
キ「えー、いいじゃん、やろうぜ。」
『や、やだ!!』
キ「大丈夫だって。ほら、コントローラー。」
ポイッと投げられたコントローラーは、見事僕の膝の上に乗っかってきて。これはもうやるしかないと言われてるよなぁ…。
『……ぅ、わかった。やるよ。』
キ「よしきた。……大丈夫、敵が来ても簡単に死.なせたりしねぇよ。」
ニコッと笑って、半泣き状態の僕を宥めてくれてる。
『…キヨくん、優しいんだね。ありがとう、僕、ちゃんとキヨくんのサポートするよ!』
キ「おう!頑張ろうぜ!」
『うん!』
まるでゲームの中の世界に入り込んだみたいに、一つ一つの動作が新鮮に見える。
……きっと、キヨくんが大丈夫って言ってくれたからだね。
『……やった!勝った!』
キ「やったじゃん!あのボス、結構強いって言われてんのに……俺ら初見で倒しちまった。」
『キヨくんのおかげだよ!……やっぱり、キヨくんゲームセンスあるね。羨ましいなぁ…』
キ「は?それは(人1)もだろ。あんなに強かったじゃん。」
『…僕は、まだまだだよ。今も、キヨくんみたいな有名な人と一緒に居ていいのかなって思ってる。』
キ「……なんでそんな事気にしてんの?まぁ、そりゃいろいろイベント出てたりはするけど、俺だって普通の一般人だし。」
キ「……何より、俺らが今が楽しいって思えれば、それでいいんじゃねぇの?」
真っ直ぐこっちを見据えて言うキヨくんの顔は、本気だった。
……そうだよね。なんで僕こんなに弱気になってたんだろう。
『うん。そうだね。』
キ「…おう。」
『……あ、そうだ、キヨくんお腹空いてない?』
キ「……あー、そういえば、昼飯食ってないな。」
『……よければだけど、作るよ!』
キ「え、マジ?」
『うん!僕、料理は自信あるんだ〜。』
キ「へぇ……じゃあ、頼むわ。」
『は〜い。……あ、何か材料ある?』
キ「えーっと……確か、この前フジ達来た時にパンケーキ作ったから、その残りがあるはず。」
『えー、じゃあ、定番のホットケーキになっちゃうよ?』
キ「いいじゃん。俺、ホットケーキ好きだし。」
『ならいいか。……ちょっと待っててね。作ってくるよ。』
キ「おう、ありがと。」
『…ふふ、いーえー。』
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狐羽(プロフ) - おかかさん» ありがとうございます!(笑)そう言っていただけるととても嬉しい限りです! (2016年10月1日 21時) (レス) id: e6c241ef63 (このIDを非表示/違反報告)
おかか - 今私の頭の中(何この癒される(バ)カップル( ^o^)<ン“ン“ン“ン“ン“)と、なっております(笑) (2016年10月1日 20時) (レス) id: b950937163 (このIDを非表示/違反報告)
狐羽(プロフ) - 花さん» ありがとうございます…(´;ω;`) (2016年8月19日 8時) (レス) id: e6c241ef63 (このIDを非表示/違反報告)
花 - えっ。面白い(真顔) (2016年8月19日 4時) (レス) id: e5a110fb49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狐羽 | 作成日時:2016年8月7日 14時