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僕は勝己が好きだ。出久は優し過ぎる。それが出久の良い所なのも充分身に染みてる。だけど、出久の優しさは僕の為にならない事も分かっている。

だから、消えないでと望む出久に恋愛感情とやらを持つ事は出来無かったのだろう。

きっと、出久の優しさを必要としてる人は居るだろう。ただ、それは僕じゃなかった。端的に言えば、出久と勝己の違いはそれだったのだろう。

「出久、僕はそれなりに出久を大切だと思ってるよ。でもそれは幼馴染みとしてだ。だから、出久の気持ちに応える事は出来無い」

はっきりと告げれば、出久は困った様に、だけど、何処かで薄々気付いていたのか「うん」と力無く笑うと安心した様に「良かった」と零す。

「その…僕の告白をAちゃんは無かった事にするのかなって思ってたから…どんな結果でも答えを聞けて良かった」
「うん…」
「…ただ、どうして今なの?」

出久の問いに「今だからだよ」と素直に告げる。

「出久を見直したから、認める事が出来たから、だから…今じゃなきゃダメだったんだよ」

これは嘘じゃない。でも、100%ホントという訳でも無い。50%は答えをあやふやにしたまま行く事は出来無いと思ったからだ。

「さっきの言葉もそうだけど、Aちゃんの言葉はまるで…居なくなろうとしてるみたいに聞こえる…」

そうだよ。僕は此処から居なくなる。ヒーローとは相反する存在になる。出久と一緒に居る事も、皆と楽しく過ごす事も、勝己に想いを告げる事も出来無くなる。

だから、心残りが無い様に、真実をひた隠しにして遠回しな別れを告げるんだ。

「だから、気にし過ぎだって言ってるじゃん」

軽く出久の頭を叩き、時間を確認してから出久に背を向ける。

「行ってくる。見届けてよ、出久」

最後だから、始まりから見てきた出久に僕と勝己の終わりを見届けてほしい。

「…うん。行ってらっしゃい!Aちゃん!!」

何と無く、出久が泣いている様な気がした。それでも、僕は振り返らずに控え室を出て、勝己が待つ最後の舞台へと歩みを進める。

勝っても負けても、僕は死柄木さん達の元へ行く。勝己に抱く、恋心とやらを抱えたまま。

勝己が僕を忘れない様に、いつまでも追い掛けてくれる様に……全力で叩き潰すよ。

僕も大概、愛が歪んでいるな…なんて、自嘲しながら光指す場所へと足を踏み入れたのだった。


そして、最愛の人と対峙する。

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設定キーワード:僕のヒーローアカデミア , ヒロアカ , MHA   
作品ジャンル:恋愛
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パル(プロフ) - ウサギさん» コメント有難う御座います!!良い文なんてとんでもないです!1日で読んで下さったんですかΣ(・ω・ノ)ノ有難う御座います!!(><)これからもダラダラとした進行度ではありますが、どうぞよろしくお願いします!! (6月1日 11時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ウサギ - 良い文ありがとうございます。 今日発見したが、すごくおもしろくて一日で全部読んでしまいました。 これからも頑張ってください。 (6月1日 11時) (レス) id: 7b63bf87a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パル | 作成日時:2018年5月22日 20時

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