第百三十三話 嫌がることは… ページ47
デント SIDE
ベル「あー!!逃げた!!」
Aちゃんは眉をひそめ少し不機嫌気味に
ニダンギルに乗って逃げてしまった
…しまった
聞きたくて、詰め寄りすぎた…
ベル「本当に、ケチねー!
いいじゃない少しくらい!」
アイリス「ベルがしつこいのよ
そんなこと続けてたら嫌われちゃうわよ」
ベル「そんなわけないじゃなーい!
あたしとAちゃんはとっても仲が良いもの!
いわゆる、ベストフレンドってやつ?」
アイリス「どこをどう解釈したらそうなるのよ…」
本当に前向きというか…変わってるというか…
あれだけ嫌がられてこうも
自信満面なところと凄いものだ
僕ならあんな態度された瞬間
目の前が真っ暗になると思う
ベル「…まー、口止めする子は逃げちゃったし
デント君!さっきの話!教えて、教えて!」
デント「えぇ…いや…」
僕は話したいけど…
Aちゃんがあれだけ嫌がってたからな
もし、ここで話したら…
「は?話したの?…マジありえない」
駄目だ
ベル並みに冷たい目で睨まれる!!
下手したら嫌われる気さえする!!
デント「Aちゃんが嫌がってたから…」
ベル「えー!居ないんだしいいじゃーん!
あたしも黙っておくからさー」
デント「だ、駄目!それでも駄目だ!」
好きな子の嫌がることをするのは…
彼氏のすることじゃない
僕が首を横に振り続けるがベルは
どうしても話を聞きたいのか引き下がらない
粘り強さが半端ない
いや本当にしつこいな、この人!?
Aちゃん、
ずっとこれを相手にしていたのか…
今になってAちゃんの
気持ちがわかった気がする
ベル「もー!デント君も堅いわねー!
…でもなんで
Aちゃんはそんなに嫌がるのかしら?
別に話したところで損もしないのに」
デント「恥ずかしいんだよ、あの子
普段はクールでツンっとしたフレーバーだけど
恥ずかしがり屋で、照れ屋な一面もあるから」
ベル「え?あれ照れてたの?」
デント「照れ隠しだよ」
ベルは「そうは見えなーい!」と
驚いたようにAが飛んでいった先を見つめる
デント「そう、だから
あまり、詰め寄らないであげて
Aちゃんのペースがあるから」
ベル「むー…つまんないの」
ベルは拗ねたように椅子に腰掛ける
まぁ…僕もつい、聞きたくて詰め寄っちゃったから
あまり、人のことは言えないけれど
デント「…好きなところ…か」
…いつか聞けるかな…?
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作者名:ラム酒 | 作成日時:2022年9月26日 3時