mission 13 ページ15
｢来たな。飯にしよう｣
ブチャラティがそう言うと、彼らは各々席に着いた。
｢あー、腹減ったぜ。何か飲みてーな｣
｢そうだ、白ワインを買ってきたんだ。店の主人に薦められてな。たまには良いだろう｣
｢へえ。気が利くじゃあねェか｣
お前の好きな銘柄だぞ、とブチャラティは紙袋から酒瓶を取り出した。
心なしか、アバッキオの機嫌が良さそうに見える。
｢あー、フーゴ、向こうからグラス取ってくんない？｣
｢は？それぐらい自分でやってくださいよ｣
｢いいじゃあねーか、お前が1番近いんだからよぉ｣
大方面倒なのか、ミスタはキッチンの戸棚にあるワイングラスを指さしている。
｢なんで僕が……｣
｢あっ、私注いできます｣
私はガタ、と席を立とうとした。
｢ああもう、分かりました！僕が行きます。女性に気を遣わせるわけにはいきませんから｣
｢おっ、さっすがフーゴ！そんじゃあよろしく〜｣
フーゴはチッ、と舌打ちをした。
｢あの……｣
｢あぁ、気にしないでください。いつものことですから。あなたも飲みます？｣
｢い、いえ。お構いなく｣
自分がお酒が飲めるか分からないし、そもそも成人しているのかすら不明なので断る。
……彼らは飲む気のようだが、いいんだろうか。
フーゴはそうですか、と言って、ブチャラティからワインを受け取った。
｢すまないな、フーゴ。ありがとう｣
｢いいんですよブチャラティ。僕はあなたの部下なんですから｣
“あなたの”の部分を強調して、チラリ、とミスタを一瞥する。
だが、ミスタはそんなことはお構いなく、すでに料理を食べ始めていた。
はぁ、とため息をついたフーゴは、アイツのだけ泡立たせてやろう……などとぼやきながらキッチンへと向かった。
＊
渋々ワインを注いできたフーゴは、テーブルに7つグラスを並べた。
｢どうぞ。ノンアルワインなら飲めますか？｣
そう言って、グラスを差し出される。
わざわざ私の分だけノンアルコールのものにしてくれたらしい。
こういうことできる人がモテるんだろうなあ……などと考えながら、私はグラスを受け取った。
｢ありがとうございます、フーゴくん｣
礼を言うと、フーゴはいえ、と小さく微笑んだ。
……どこか愛想笑いのように感じた。
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あや(プロフ) - こんばんは、とてもおもしろく、キャラクターの特徴をつかんでおり更新楽しみです！よろしくお願いいたします(^-^) (2020年3月1日 2時) (
レス) id: 8f153ba0bd (このIDを非表示/違反報告)
白庵(プロフ) - あかさん» コメント嬉しいです〜ありがとうございます！更新頑張ります！(＾ω＾)b (2019年3月6日 10時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
あか - 面白いです（＾ω＾）続き楽しみです！！ (2019年3月6日 4時) (レス) id: 708663298a (このIDを非表示/違反報告)
白庵(プロフ) - ライリーさん» ありがとうございます！！引き続き読んでいただけたら嬉しいです！ (2019年2月16日 14時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
ライリー - すごく面白くて続きが気になっちゃいます！頑張ってください！ (2019年2月15日 22時) (レス) id: 3931cd0f9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白庵 | 作成日時：2019年2月11日 18時
