イケメン五人組は鬱陶しいかもしれない！

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「えへへ…買っちゃった…」


さんざん迷った挙句、あの可愛いうさぎのぬいぐるみをゲット。つい浮き足立ってスキップしながら店内を見てまわってると、小さなカフェスペースで珈琲を飲んでいる高杉先輩がいた。

いやあ…絵になるなぁ。と思いながらイートインに入る。


「高杉先輩は何も買わないんですか？」

向かい側の席に座って話しかけると、彼は何も答えずに私のことをじっと見た。


「………？」

何か言いたげな目線は、私を数秒見つめた後にそっとティーカップの方に下がる。なにか悩みでもあるのかな、と思って口を開こうとした瞬間、


「お前は…、ほんとに覚えてないのか？」


と静かな声で問われた。


意味がわからなくて、

「何がですか？」

と聞いてもなにも教えてくれない。

先輩、どうしたんだろう。様子がおかしい。
いつも以上に感情が読めないのがすこし不気味だった。



「あとで2人で観覧車乗るぞ。話したいことがある。」

高杉先輩が私と話したいなんて…よっぽど大切な話なんだろう。でも悩みを聞いてほしいというような雰囲気でもないし、私に対して怒っている感じもない。

何の話だろう、気になる、と言いたいところだけど、今回は何故か私の本能が聞きたくないと叫んでいる気がした。

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