イケメン五人組は鬱陶しいかもしれない！

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「あー！楽しかった！！」

気持ちの良い疾走感、悲鳴に包まれながら風を感じて、内臓が浮くような感覚に興奮した。

やっぱジェットコースターって最高！


「そうだネ〜！」

しかし。
神威先輩の演技で騙されたことに腹がたつ。
ジェットコースター怖がるフリしやがって。


「先輩、全然怖がってなかったじゃないですか。つまんない。」

「Aと一緒に乗れたらどんなものでも楽しく感じるヨ？それに、子供みたいに目キラキラさせてたAすっごく可愛かったんだもん。」

「はぁ…とりあえず終わったので離してください。」


私が冷たくそう言い放つと、えー、とか非難の声を上げながら繋いでいる手を持ち上げた。
そのまま口元まで持っていき、そっと手の甲にキスされる。

「これで我慢するヨ。ごちそうさま。」

ぱちっと可愛らしくウインクしたあと、またいつものニコニコ笑顔に戻った。
ずるい。イケメンずるい。





「……」

「総悟、いい加減俺の腕つねるの止めろ。」


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「先輩方、次あれいきたいです！」

ジェットコースターの余韻に浸っている私が指さしたのは、お化け屋敷。
先輩達の方を振り返ると、主に坂田先輩と土方先輩の顔が引きつっていた。


「いやぁー…せっかくでかいテーマパーク来たんだからさ、もっとアトラクション楽しんだほうがいいんじゃないかなーって銀さん思うんだけどォ…」

「あれ、会長怖いんですか？」

「え？ん？何言ってんのかなァAちゃん？
銀さんに怖いものなんてないからね？」


だらだら汗を流しながら言われても説得力ないよね。会長ってお化け怖いんだ。これは良いネタになりそう。


「じゃあ…私怖いので、坂田先輩と一緒に入りたいんですけど…」

俯きがちに嘘をついて、視線だけチラッと会長に向けると、


「ふ、ふーん？いいよ？しょうがないなァ…Aは。とりあえずお前が怖くないように手でも握っといてやるよ。」

そう震える声で返された。
よっし、作戦成功。

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