異世界人と万事屋３【銀魂】

普段カッコつけてる奴より、いざという時カッコつけられる奴の方が何倍もカッコイイ ページ41

〜新八side〜




「銀さん......僕ら......もう切腹しましょう。」

「馬鹿、死んで詫びたってどうにもならねぇだろ。」


明日が死刑執行日だと言うのに、途方に暮れて居間にいる僕達。

情けない。


「だって僕達もう打つ手がないですよ。竜胆さんだけが頼りだったのに....。」

今までの失態が頭に過り、思わず目を瞑る。



すると、突然何か企むような笑みを浮かべる銀さん。

「おいおい新八ぃ、俺をただ追いかけっこする能無しの近所のガキと一緒にするんじゃねぇよ。
今は執行日を延ばすことだけ考えろ。延ばすだけなら十分な証拠を手に入れてる。
確実な証拠、竜胆を捕まえるのはそれからだ。」


「「銀さん/ちゃん....！！！」」

その言葉を聞いた僕と神楽ちゃんは彼の存在の大きさを改めて感じて、心ごと救われた気分になった。


(ああ、やっぱりこの人はすごいなぁ...)


いつもはちゃらんぽらんなくせに、いざと言う時は頼れる、そんな銀さんが僕らは大好きだった。


「で、その証拠って！」

「天井の角を見てみろ、ウチだってなセキュリティ一くらいちゃんとしてんだよ。」


言われた通りに天井の角に目をやると、そこには4台の防犯カメラがついていた。


「ええ！！い、いつの間にあんなの付けてたんですか！！？！てかウチ、セキュリティ一システム必要なほど大した店じゃないのに！！」

「竜胆のおびき寄せ作戦の夜のために、源外のじーさんに作ってもらったんだよ。だから竜胆の自白発言も顔もばっちしってワケだ。」

その映像が入ってるのであろうUSBを見せびらかす銀さん。

「さすがネ銀ちゃん！！」

「これ持って裁判起こすぞオメーら！！」

「「おう！！」」


すると突然、意気込む僕らに水を差すように玄関のインターホンが鳴った。


「あれ、こんな朝から誰だろう。」

「新八ー、依頼人だったら日を改めて来てくれって言っとけ。集金なら失せろって言っとけ。」

「いや失せろはダメでしょ。」

いつも通り僕が玄関に向かい、その人物と顔を合わせる。


「はい、どちら様ですか？」

「釜屋弁当の宅配に参りました。」

そこに居たのは宅配人らしい出で立ちをした中年くらいの男の人だった。

「えっ、と、ウチ弁当なんて頼んでないはずですけど。」

「はい、頼まれたのは一階にいるオーナーさんです。二階に寄越してやれ、と言われたので持ってきました。お代金はもう払って頂いたので、お受け取りだけ。」

言われるがままに弁当の入った袋を受け取った。

釣りたい魚を釣る時は、まず周りにいる釣り人を蹴り落とせ→←平和は求めるものじゃない、気を引き締め保ち続けるもの

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