人間はみんなギャップに弱い生き物だと思う ページ8
私は今とても窮屈に感じている。
窮屈というのは、比喩表現や精神的にではなく、物理的な方を言っている。
結局銀さんの口車に乗せられてまんまと騙された土方と呼ばれる男の人は、片手にタバコを持ち片手で運転している。
どうやらこのスタイルが平常らしい。
(警察官が勤務中にタバコ吸って片手運転してて大丈夫なのか...)
彼を見た人はきっと誰もが思ったであろう事を私も案じた。
助手席にはまた、あの日会った美形の青年、沖田くんがアイマスクを付けて寝息を立てて寝ていた。
(警察官が勤務中に寝てて大丈夫なのか....)
私はまた同じ調子で思った。
そして、助手席が埋まっているということはつまり、
後方座席に、私と銀さんと神楽ちゃんと新八くん、
この四人が肩を寄せあって乗っているのである。
「狭いアル。」
ついに不満を漏らした神楽ちゃん。
「仕方ないでしょ、乗せてもらってるだけでもありがたいと思わなきゃ。」
囁く声で前にいる二人に聞こえないよう耳打ちする新八くん。
でも彼も中々苦しそうに顔をしかめている。
「もう助手席に座ってる奴引きずり下ろしていいだろこれ。何寝てんだよコイツは、職務怠慢で牢屋にぶち込まれるべきじゃねぇの！」
イライラを募らせているのか、前席で穏やかに眠る沖田くんに八つ当たりをし始めた銀さん。
「まじアル！銀ちゃんそいつもう蹴っ飛ばしていいアルヨ！税金ドロボーめ！この野郎聞けヨ！」
ただでさえ狭い後方座席で、二人がふつふつと腹を煮えたぎらせている中、私は流れる景色に目をやった。
(すごいなぁ....江戸だなんて....でも時々現代風の建物とかあって、見てるだけでも面白いなぁ)
初めてこの世界で遠出をしているものだから、自然と周りに興味が引き寄せられた。
私が物珍しそうな目で見ていたのか、銀さんが声をかけてきた。
「何か面白いもんでもあるの？」
「あ、いえ、別に...」
私が眺める景色に何かあるのかと勘違いした彼が、同じ窓を覗こうとして必然的に顔が近づく。
少しでも彼の方を向けばその距離がどれ程なのか体感するハメになる、と恐れて
窓に反射する銀さんの顔を見て胸が高鳴るのを感じていた。
(本当に、普段の表情があれだからあれだけど....やっぱり顔綺麗だな...)
羨ましくなるほど整ったその顔は、いつもは緩んで頼りな気な面だが、
いざと言う時は気の引き締まった、とんでもなくかっこいい顔になる事を、
私はもう知ってしまっていた。
裏切りの恨みは計り知れず、幽霊なんて比じゃない怖さ→←砂糖には、麻薬並みの中毒性があるので、糖分中毒者はヤク中と言っても過言ではない
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます！！更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (
レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます！！読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！！(´>ω<｀)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい！！ (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます！とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます！！ミステリー！そう言って下さるとは思いませんでした！(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい！！ (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと丸 | 作成日時：2019年7月18日 20時
