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4001話 ページ20

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吉原へと戻ってきた私達は、夕日が目に映る時間だということに驚いて、これだけ早ければ夏もすぐそこだなと改めて実感していた。こちらの作戦を日輪さんに告げれば、盗み聞きしていた旦那が「俺も混ざるから」なんて言っていて、真選組一同は怪訝そうな顔をする。



「やっぱりそういう趣味が?」

坂田「断じて違ェよ!!犯人捕まえた方に報酬払うって約束したんだよ!」

「はァ?何勝手にそんな約束取り付けてんですか!!」

坂田「うっせェこっちは食費かかってるっつってんだろ!!」



「兎に角俺もやるからな」と、お着替えチームに混ざる旦那。神楽ちゃんと新八くんも闘争心剥き出しで「お前らに酢昆布はやらないネ!」「覚悟しといてください!」と流す視線を尖らせた。

遊女が消えた数が多いお店に私と旦那が配置され、それぞれ手伝ってもらいながらおめかしを続ける。手際の良さから悟れるプロフェッショナルさに感服しつつ、隊士達でさえもそれなりに・・・・・・というかかなりの美人が出来上がっていることに驚いて。ひと足早く準備を終えた私は、その姿のまま下見がてら辺りを見回ることにした。



「(高崎・・・・・・かあ、)」



彼には、ほとほと手を焼いている。本音を言ってしまえばそのような言葉では簡単に片付けられないほどの、迷惑を被っている。最初こそ悪い人だと思い切れなかったが、彼のせいで死んでいった仲間は数えきれない。ならばもう、憎むしか手はないのである。

憎む対象が彼とハッキリしているから、どこか気持ちは晴れていた。憎まれ役をわざわざ買って出てるなんて都合の良い話をするはずもないけれど、彼を捕まえることこそが、残された者に出来る唯一の──・・・・・・。

八月というのは、朝昼晩いつだって暑苦しいままだ。何年過ごそうとも耐性なんて身につかないけれど、凌ぐ方法を考える頭は成長しているはず。自分の脳みそを信じるという名目で意識を繋ぎ合わせると、とある影には闇の中でだけ輝く光が見えた気がした。



「(・・・・・・めちゃくちゃ見たことあるんだけど)」



近くの路地を通っていたのは、宇宙海賊とかいう胡散臭い連中のあの人で。いや、流石にそんなに最悪なことが何度も連続で起こるなんて・・・・・・有り得ない。私は暑くて幻覚を見てしまっただけかも知れないと、要するに気の所為だとして疑惑を決着させたのだった。



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設定タグ:銀魂 , 女隊士   
作品ジャンル:ギャグ
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堕天使(プロフ) - 桜匁さん» おはる!!!返信遅くてごめんね、ありがとううう!!!!!もう夏といえば強化合宿、よりも夏といえば金太郎で行きます女隊士は(白目)コメントくれるだけでとんでもなくうれぢいよッ心からいつもあじがどヴと言いたいらヴ、期待に応えられるように頑張りまくるね!!!!!! (2019年6月7日 20時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
桜匁(プロフ) - 私に出来るのは、これくらいの事しか無くて申し訳ないけれど、これからも更新頑張って!!! 毎度毎度の如く、応援してます!!! 最後に言わせて下さい。「この小説最高ッーー!! 尊すぎるうううう!!!」()。毎度の長文とお目汚し、失礼しました〜! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 58c26fa576 (このIDを非表示/違反報告)
桜匁(プロフ) - ててて、てんちゃん!!!!! ついに、ついに!! 続編おめでとうございます!!!! 相変わらず、神谷ちゃんが天使。通常運転でニヤニヤしてしまいました……!! 金魚の金太郎(三代目)ですね、私も取りに行きます。(真顔)。 (2019年5月21日 21時) (レス) id: 58c26fa576 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使 | 作成日時:2019年5月21日 21時

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