【銀魂】女隊士と愉快な仲間達８５

４００２話 ページ21

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夜空の星達が活発に輝き始める時間帯になり、私達潜入組は各々の部屋で待機していた。私が配属されたお店は遊女が失踪された数が一番多いところで、客に指名されて初めてご対面する形式だ。大抵の店は客が部屋に割り振られたところに女が登場するらしいのだが、ここはどうやら違うみたいで。

華やかな服装に身を包み、敵が来た時にボコボコにするイメージトレーニングを怠らないように頭を働かせていれば、「Aさん、ご指名です」なんて扉が開く。



「了解です」



袖に忍ばせておいた睡眠薬を出しやすいように意識を張って、深呼吸を繰り返す。どうか今訪れる客が犯人でありますようにと願いながら、再度扉が開かれるのを待っていれば。

ギギギ。不満そうに仕方なく動いていたそれの先には、随分とふくよかなメガネの男が、息を荒くして登場した。見た目で人を判断するのは宜しくないとは思いつつも、彼の怪しさはカンストしている。顔を顰めてしまわないように優しく微笑むと、男は準備も無しに飛び掛ってきたのだった。



「いッ･･････！」



男は百キロは余裕で超えているであろう巨体で私の上に覆い被さると、どこからともなく出した液体を口の中に流し込んでこようとする。必死に抵抗するも、体感一トンの身体はビクともしない。但し、こんなことをするのだからもう、犯人確定であることに間違いはない。

この部屋には監視カメラを付けていて、土方さんらは映像で見ている。きっとそろそろこちらに来るはずだ。ならばこの怪しさ満点の薬を飲んだところで攫われるはずもないと、口を開ける。そうして油断させて、歯を食いしばり男を蹴り飛ばした。



「なッ何をするんだ！ボクはお客様だぞ！」

「うっせェ客の前に犯罪者だろーが！こんな不味い薬で眠らせてから攫おうったってそうはいかねーんだよバーカ！！さっさとくたばれ！！ダイエットの刑に処するぞ！！」




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