3918話 ページ29
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「ひっ・・・・・・」
一気に為された、言葉通りの形勢逆転。
全力で骨を折ってやろうとしたのが仇となり、私は地面スレスレの所で身動きが取れなくなる。それだけでも屈辱的なのに、彼は片手でも余裕だと言わんばかりに右手を私の両頬を鷲掴みにする事に使い「あーあー情けねェなァ、Aさん」と獣性的な口調で挑発をした。
沖田「ヒツジはオオカミに喰われちまうのがセオリーってモンでしょ」
か細い私の右肩が彼の顎でグリグリと押され、思わずその痛さに顔を歪める。「イ、イデデデデデッ!!」と声を上げるけれど、何故か攻撃は収まらず。声色がとてつもなく冷ややかな癖に、頬が重なって感じた表情はとてつもなく柔らかく、そのギャップに驚いた。
同時に、沖田が笑顔の時は危ないという教科書が私の頭の中にはあるので、脳内は警告音で真っ赤に染まる。危険、危険、危険だ。
「とっくに十秒なんか過ぎただろ!!アウトで良いから!!ね!!」
沖田「いーや気が収まらねェ」
「テメーの気なんか知らねーよ!!こちとら身体がって痛い痛い痛いィイイ!!マジ痛い!!沖田クン!!マジで痛いって!!」
沖田「本当に痛い時、人ァ声を出せやせん」
「そんな理論今持ち出されてもAさん困っちゃうから!!アレだから!!逆に痛過ぎて声出ないのを通り越しちゃったパターンだからァアア"!!」
明日には声が枯れているだろうという確信をしていると、沖田は私の頬を掴んだまま顔を強引に左へ倒し、ガラ空きになった首元へかぶりついたのである。────そう、かぶり、
「ちょ、ッ」
訳が分からずにただただドン引きしている私。そんな中、彼は平然と「オオカミなんで」なんて真顔で言って退けると、舌舐めずりをして満足そうに私を解放したのだった。
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堕天使(プロフ) - リョさん» こちらこそ、わざわざ読んで下さり、こうやってコメントを送ってくれてありがとうと言いたいです、感謝しかありません、、。嬉しくて嬉しくて、だいすきです。そのコメントひとつで頑張ろうって、改めて思えます、、これからもよろしくお願いします(;;) (2019年4月10日 1時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
リョ(プロフ) - 復活してくださってありがとうございます(T_T)これからもずっとずっと楽しみにしてます!更新、無理せずに頑張ってくださいね(^ ^)! (2019年4月9日 20時) (レス) id: 7bd47f200d (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - てぃーえむさん» てぃーえむさんコメントありがとうございます、作者の堕天使です。!私自身もこの数には引いていて、というか、私が1番意味わかんないです、なんこれ。とてもとても腰が心配ですが、これからも更に腰が痛くなるような更新量を目指しますね、、(ハードル) (2019年4月4日 21時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 瑠々さん» 瑠々さーーーんッッ!またまたコメントありがとうございます!私もスピード大量更新をしていた時の自分に未練タラタラだったので、これからその自分に近付けるように頑張っていきたいです、こちらこそありがとうしかないですよ(;;)これからもよろしくです(;;) (2019年4月4日 21時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 橋本さん» ありがとう、、!いま抹茶ラテ味のキシリトール食って吐きそうです(?)とにかく沢山ありがとう!その気持ちだけでも充分嬉しいけど、時間がある時に!!!とても!!!とてつもなく暇だったら!!ね!それでいいから!!ね!!(図々しい)だいすき (2019年4月4日 21時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2019年3月31日 22時