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3515話 ページ4

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容赦なく身体を濡らしてくるそれに反逆するのを止め、湿った地面に畳んで置く。私よりも遥かにびしょびしょの墓石を目の前にして拭くことすら無駄な作業だと理解していたのに、何故だか手でゆっくり撫でてしまった。

氷のように冷たくなっている。もうこの先、私は親という血縁者の温もりを肌で感じ得る事は出来ないのだ。



「お久しぶりです」



深く頭を下げると、声はすぐに掻き消される。
だが躊躇わずに、もう一言。



「こんな雨だと、あの日を思い出します」



「まるで、昨日のことのように」キキョウの花束をそっと供えて、手を合わせた。もしも両親が生きていたとしたら、私はどんな影響を受け、どんな人間になっていたのだろう。そんなことを考えながら。

きっと良くも悪くも、今の私とは程遠い人になっている。だから望みとは呼ばず、ただの好奇心であると勝手に認識した。



「そっちは雨、降っているのでしょうか」



結構な頻度で曇天から顔を出す雷鳴を、堂々と跳ね返すかのようにその場から立ち去ろうとしない今の私に、あの人が声をかけてはくれず。



「そっちの雷様は、怒っているのでしょうか」



相も変わらず愉快な仲間達と馬鹿をやっている毎日。
それが可能となったのは、紛れもなく親が引き合わせてくれた縁というもののおかげだ。



「おへそ、ちゃんと隠します。また、来月」



雨は、止みそうにない。



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設定タグ:銀魂 , 女隊士   
作品ジャンル:ギャグ
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堕天使(プロフ) - ミズキさん» ありがとうございます!!私なんて全然まだまだですけれど、女隊士序盤と比べると少し進化できてるのかも知れません、変化を見届けてくれる人がいるのは本当に幸せです。これからも応援、よろしくお願い致します…!! (2018年7月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 青柳さん» こちらこそリクエストありがとう!!!またして!!!ね!!!がんばる!!!!! (2018年7月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 柚木さん» ありがとうございます!!嬉しい限りです!とても!!頑張ります!! (2018年7月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - りおねるさん» ありがとうございます!楽しんでいただけたでしょうか。これからも応援よろしくおねがいします! (2018年7月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - おとさん» だいすき (2018年7月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使 | 作成日時:2018年7月7日 5時

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