【銀魂】女隊士と愉快な仲間達７５

３５２９話 ページ18

.



「あれ？どっかに落としたかな･･･」



肌身離さずに所持していた筈の携帯電話が、足跡も残さずに姿を消していることに気が付いたのは、沖田が厠へと立ってから三十分が経過した頃。応接間へは誰も戻って来ないのにずっと待っていても仕方ないと思い、漸く自室へと足を踏み入れて書類を片付けたくらいだったのだが、不意に無いと探し回る。



「全っ然減らないし。始末書も、パッションフルーツも･･･」



隊士はあんなに存在しているというのに。
イチゴやスイカなどの王道フルーツがやってくると、すぐに無くなるのに。何故だかパッションフルーツは無くならず、良い頃合まで熟れていた。不思議な果実を体内に取り入れつつ、もしも携帯電話を沖田に見つかりでもしたら、大変だなあ･･･なんて考え始める。

連絡手段が無くなったのと同意なので、桃太郎の行方も分からず。



「しゃあなし」



言い忘れたが第二の作戦とは、偶然そういう状況が作り出されたと錯覚するように、画策するというものだ。要するに、当事者達を私と桃太郎がはめる。いやもっと簡単に言ってしまうとするならば、事故を故意的に起こす。



「本当にごめんなさい、全国の神楽ちゃんとそのファン達よ。あと、星海坊主さんと神威さん」



空中に、拝んだ。



.

３５３０話→←３５２８話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す