【銀魂】女隊士と愉快な仲間達６９

３２６０話 ページ27

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「くっそ、何で出ないんだよ･･･」



寝ているのか、それとも無視しているのか。
こんな時に限って電話に出やがらないクソ野郎達は、尽く私の心を傷付けた。正直、桃太郎が私の電話に出なかったのは初めてで、意味が分からないというのが本音。



「･･････、」



募りに募ったイライラに身を任せ、自分の携帯電話に登録されている連絡先全てに掛けまくる。五十音順にきちんと並んでいる方から掛ければ、割と出そうな平凡パシリ体質隊士が応答してくれたような気がするが、何故か履歴順で掛けてしまったので絶対に無視しそうなメンツが続いている。

その流れで、掛けたのは一人のヤクザ顔で機械的な声が『繋がりません』という言葉を放った時には、一瞬我に返った。



「･･････」



相棒である天才ブルドッグとの、初々しいコンビネーションを発揮している天才チンパンジーの映像をわざわざ一時停止。そして、自ら食堂へ取りに行く事にする。

特に気持ちに変化はないと思っていた。
別に何も気にしているつもりはないと感じていた。
もうすっかり吹っ切れたと信じていた。

モヤモヤが晴れたと勘違いしていたのは、遠い夢の中に入り浸っていたからなのだろう。どんな出来事も頭の中で処理出来てしまう世界は、心地が良くて離れ難い。

けれど気付いた頃には、更に深みを増した霧だらけの現実。



「動物園、行こうかな」



こんなにも寒いのに。
もう、一時の温かさなんて、当てにならない。



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