【銀魂】わたしの非日常な日常

８日 ページ10

Aside


何を自惚れていたのだろう。

何を期待していたんだろう。

そんな上手くいくわけなかった。

今、銀魂の世界に来れたからって

今、銀ちゃんに会えたからって

何がどうなる？

このまま銀ちゃんに着いてく？

銀ちゃんと生きてく？

そんなの無理に決まってるのに。

身よりもない、お金もない。

なにより、わたしがここの世界の人間だという証明もない。

弱いわたしを、銀ちゃんが受け入れるわけが無い。

銀ちゃんは優しい人だと思う。

でも、いくら銀ちゃんでも、わたしが同じ状況に置かれてたとしても、

受け入れる人なんているわけないのに。


『･･････っ』


ポロポロと何かが落ちる。

あぁ、わたし泣いてるのか。

１粒、また１粒と頬に伝い、地面に落ちる。

止めようとしても止められない。

止めるどころか溢れてくる。

止まることを知らないのか。

銀ちゃんは目を見開いて驚いている。

それもそうだよね、いきなり知らない人が泣き始めたら困るよね。

迷惑だよね。


「･･････お前、なんで泣いてやがる」

『･･････ご、ごめっ、なさ･･････』


謝ろうと銀ちゃんを見上げた瞬間、銀ちゃんの後ろから太陽の光が照りつける。

その瞬間、目の前はガクリと揺れた。

グニャグニャと変形する視界。


『･･････あ、れ･･････銀ちゃんが･･････ご、５人･･････？』

「ぇぇええ５人！？･･････って、あっ！オイッ！！！！」


最後に感じたのは、鼻を掠めるいちご牛乳の香りだった。

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