【黒子】赤司家の妹がグレました。

No.01 「そーゆうの、マジムカつく」 ページ2

兄弟というものは、まあ年月が経てば会話が薄れる訳で

まあ、お互いを鬱陶しく感じる時期も来るわけで



…まあ、どちらかがグレる時も来るわけで。


そんな時期に、俺、赤司征十郎が苦戦している







「…A、お前いったい昨日どこで何してた」



階段で、それらしき友人達と戯れてた妹に声をかける。友人達と別れたあとに即捕まえて正解だった。



「…は？なんでそんなのアンタなんかに言わなきゃなんないの」

「お前が夜遅くまで家に帰らないと父さんも使用人も困るだろう。それくらい理解しろ」

「てか、別にあの人は私の事気にもかけてないんだから、関係なくない？
友達の家にいただけじゃない。何が悪いの？」




…そう。この、俺と同じ色を持つ緩く巻かれたロングヘア、化粧はしてないが長い睫毛に大きい瞳、透き通る様な白い肌に整った綺麗な顔

一見、清楚な美少女である。
だが、



「アンタもさ、私にいちいち付きまとって楽しい？もしそーならストーカーの気質あると思うよ。
いい加減、マジでしつこいんだけど」



俺を見るキツい目つき、両耳を飾るいくつかのピアス、着崩された制服に短いスカート


“ギャル”とまでは流石に行かないが、真面目な生徒が多々いるこの帝光では
この様な生徒は不良と見なされ、そのようなレッテルを貼られるのだ




これが、俺の片割れの赤司Aである。




「いっつもいったい何なワケ？

自分は正義ぶっちゃって。そーゆうの、マジでムカつく…」




…ああ、胃が痛い。

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