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第5話 ページ6

‐真選組屯所‐


薄暗い部屋に一人、いた


 

書類はバラバラに散らばっていて、
虚ろな目をして

土方は息をしていた。


 

土方「・・・・A」



 


Aの名を何度も何度も口に出す。
すると、部屋の襖が開いた


 

 
沖田「・・・」


 


そこには沖田が立っていた



 


沖田「今日の夜当番、アンタですぜ。さっさと行って下せぇ」


土方「・・・」


 

土方は返事をしない
もう、沖田は慣れていた

いつもはここで、不機嫌そうに襖を閉め、
代理が行くのだが、


今日は違った


 


―――――――――ガシャン!!!!!!!!



 

土方「(ビクッ」


 


沖田が立てた大きな物音に、土方は体を揺らす

そして久々に、二人は目があった


 

沖田「いい加減にしてくだせぇ!!アンタ・・・、それでも鬼の副長ですかィ?
いつもいつもそうやってうずくまって、恥ずかしいと思わねぇのかよ。
もうAは城に帰ったんでィ・・・

いつまでも被害者ぶってんじゃねぇ!!!」


 


 

沖田はそう怒鳴り、土方の外靴を
土方に向かって思い切り投げた

片靴は土方の肩にあたり、もう片方は虚しく転がった


沖田はすでに、そこにいなかった



 


土方「・・・」


 


俺は総悟が投げた外靴を拾い上げる
そしてゆっくり立ち上がった


 


土方「・・・痛ぇ・・・。本気で投げやがって・・・」



 


土方はそう言い残し、外へ出て行った
―――久々の、外出。







 


沖田『Aは城に帰ったんでィ。いつまでも被害者ぶってんじゃねぇ!!!』






土方「・・・」


 


総悟の言葉が、俺の脳内に蘇る
確かに・・・。

あいつの言う通りだな。


――Aはもういねぇ。
それがあたり前なのか、あたり前じゃないのか・・・
俺にはよくわからなかった


街は今日も賑わっている。
あの時と変わらずに・・・


 

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設定タグ:銀魂 , 神威 , 坂田銀時   
作品ジャンル:恋愛
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楓咲@陽菜(プロフ) - はじめまして!すごく心打たれました!こんな作品まってたんです( ̄▽ ̄)面白かったです! (2015年9月7日 0時) (レス) id: abe8f6f200 (このIDを非表示/違反報告)
のに - とっても面白くて大好きです!次の更新待ってます (2015年7月2日 21時) (レス) id: ab600aeaf6 (このIDを非表示/違反報告)
バドミユ - twitter始めました!『@53_3yu』ですね。更新遅れててごめんなさい・・・ (2014年1月10日 21時) (レス) id: f3d14f9184 (このIDを非表示/違反報告)
歌音(プロフ) - Twitterフォローしたいです! (2014年1月10日 9時) (レス) id: 35d1000f69 (このIDを非表示/違反報告)
バドミユ - (´・ω・`)(´д`)みたいな人s>確かに少し焦って更新してますね;誤字とかあるかもしれません(>_<) (2013年11月27日 11時) (レス) id: f3d14f9184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バドミユ | 作成日時:2013年3月30日 18時

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