【銀魂】愛され少女は最強だった！？

16* 吉原に行きます ページ17

銀「―…着いたぞ」

「…わぁ…」


銀時の袖を掴みながら他愛も無い話をしていれば
ゆったりと辺りは暗くなっていて。

銀時が言葉をかけた時には
周りは紅の光に包まれていた。


「初めて来たけど…すごいね…」

銀「まぁ、言わば遊郭だからな
けど、開放的だろ？」

「うん、凄く素敵！」

銀「今から俺の知り合いを案内するから
Aちゃん、逸れないように掴んどいてね」


そう言って、銀時は自分の袖口を掴ませる。
……下心は、少しだけ。


銀「…お、見えてきた」

？「……銀時か？」

銀「よっ」


そう言って立ち止まった銀時の前には
白い肌に傷が目立つ美人。
…勿論、Aは彼女の事も知っている。


？「その娘は何じゃ？
ぬしに妹がおるとは聞いておらんが」

銀「知り合いだよ。Aちゃんっつーんだ
Aちゃん、こいつらちと変わってるが
いい奴なんだ。よろしく頼む」

「Aです！ よろしくです」

？「……オイ日輪、見なんし
愛らしいのが来た」

？「あら…あら、まぁ…
大変、かわいらしい…」


奥から出てきたもう一人の女性。
車椅子に乗っている。


―…話は進み。
彼らの名前を聞いた。


？「わっちは月詠
気軽に何とでも呼びなんし」

？「日輪よ
Aって言うのね、本当に可愛いわ」

銀「だろ〜！
もう可愛すぎて、…もう〜！」

月「キモいな」
日「キモいわね」


――…そんなこんなで、時は過ぎて。
二人は次の仕事があるようでここでお別れだ。


月「またな、A」

日「風邪引かないようにね」

「ありがとう、二人とも、さよなら！」


二人は、手を振り返してから中に入っていった。
そしてそれを見てまた歩き出して。


銀「…もう、ここ掴まないんだな？」

「人も少なくなってきたし、もう大丈夫でしょ」

銀「……あ、そ……」

「…？？ どうしたの？」


下心で動いていた銀時が寂しそうにそう聞くと
笑顔で返されて顔を背ける。



……何だか、人混みが多くなってきた気がする。


「夜になって来たからかなぁ……
銀ちゃん、何か人が多くなってきっ…！？」

銀「………あれ？


――…A？」


しばらく、自身の後ろを付いてきていた足音が
聞こえなくなって、銀時が振り返る。

…すると、既にその場からAの姿は無くなっていて。


銀「A！？」


銀時は、吉原の中を走り出した。



＊




「んんんっ！！！」


？「――…つーかまーえた」

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