【銀魂】愛され少女は最強だった！？

3* 目が覚めたら其処は江戸でした ページ4

『……で、これからの事なんだけど……』

「何処でもいいんだよね？」

『もう決まってるの？』

「元の日本へ返して」

『僕の説明、聞いてた…？
蘇らせるのは、禁忌なの！！』

「あ、そうか」


適当に話を聞き流すのは彼女の得意技である。
さすがの自称神様もお疲れのようだ。


『だけど、今回の事は本当に僕が悪かったから…
――君の行きたい所へ連れてってあげる』

「ふーん……
じゃ、銀魂の世界へ」

『オーケー』

「……………え？」


半ば信じていない様子で女子高生がいえば
あっさりとオーケーした自称神様。

それには女子高生の口がふさがらなかった。


『え？ 違うの？』

「いや、そうだけど…本当に行けるの？」

『僕は神様だからね！』

「頭可笑しいんじゃ無いのかこいつ(すごい！)」

『本音と建前が反対になってるよ…悲しい…』

「あ、やだ嘘ごめんね自称神様」

『もう連れて行ってあげないよ！？』

「ごめんよ、泣かないで」

『許す』


何とか神様を泣き止ませたら
何故か突然襲いかかる眠気。

抵抗することも無く、その部屋に寝そべると
遠くの方で神様の声がした。


『それじゃあ今から君の望む世界へ行くけれど
何があっても僕の事は言っちゃダメだよ』

「うん………オーケー………」



＊







「………ん………」


ぼんやりと紗のように霞む視界。
ゆっくりと起き上がると、男の人が立っていた。


「………あ、天使」

『ゴッドからこれを貴方に渡すようにと』

「何これ？」


一枚の紙切れを、ムキムキの天使から貰う。
Aが視線を戻した時には、もう天使は居なかった


「これからどうしろと？」


独り言を呟きながら、紙切れの内容を見る。
その内容は至ってくだらないもので
結論からいうと……捨てた。


「というか…ここはどこ？ 汚いなァ」


案外、森の奥か何処かだろうと思っていたが
薄汚い路地裏からのスタートで
女子高生はご機嫌ナナメのようだ。


「お……出れるな」


うっすらと光が差し込んだ路地の出口。
がやがやとうるさい、出口の向こう。

これから始まる新たな人生に胸躍らせていた。


「………わぁ……！！！」


八百屋、酒屋、呉服屋……。
彼女の世界では見たことがない店ばかり。

すべての屋根は珍しい瓦で出来ており、
道行く人々は皆、色とりどりの着物を着ている。


――神様の言う通り……彼女は、江戸へ来たのだ。

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