23* 手を引かれます ページ24
「あの、高杉さんはどうしてここに、」
高「シンスケ」
「…え、」
高「晋助って、呼べよ」
「………………………………………し、んすけ」
高「長ェよ。何秒待たせるんだ」
質問を掛けようと、Aが彼の名前を呼べば
突然、そんな事を言われて。
否定するのが怖かったので、迷いながらも
名前を呼ぶ。嬉しかったのか、高杉が笑った。
高「さっきも言ったろ、暇潰ししてた、ってよォ。
…で、お前こそ何してたんだ」
「あ、えっと…走ってたら、ここまで、」
高「クククッ…もっとマシな嘘つけよ」
「っ!」
原作を見ていた限り、彼女の中では
高杉晋助という人物は危険な人物だと理解していた。
…しかし、どうだろう。
隣に並んで歩き、手を繋いで、笑っている。
これが極悪な攘夷志士に見えるだろうか。
――こんなに、優しいのに。
「……」
高「ア? 見てんじゃねェよ」
「すみません」
高「何笑ってやがんだ」
「えへへ、」
何だか不思議な感覚に襲われて、しばらく
高杉の顔を見上げ、見つめる。
すると、気付いた彼が見下ろして
Aの額をコツン、と拳で軽く小突いた。
…いつの間にか、景色は少しずつ変わってきていて。
高「…それにしても、何でお前ェはそんな格好を、」
「Aです、私の名前。
――ちゃんと、名前で呼んでください」
高「……テメェいい度胸じゃねェか」
さっき、高杉に言われたように、そう反抗する。
…初めて見る女のタイプに、高杉がニヤリと笑った。
高「…で、Aよォ。テメェの格好だ」
「これ、親戚に貰ったんです。可愛いでしょ?」
高「…だが、この江戸には合わねェぜ」
「でも、私これしか持ってないんです」
高「……」
クルクルと回って高杉に全身見てもらう。
ひらひらと舞うスカートに目が行ったが、
彼女の一言で我に返って無言になった。
「…? 晋助さん?」
高「…………予定が変わった。俺の船へ行く」
「えっ!」
高「いいから着いて来い」
突如だんまりになった高杉を下から覗き込むと
いきなり握られていた手をぐい、と引っ張られて
わけが分からないまま連れて行かれる。
――そして、見えてきたのは
大きな大きな黒い船。
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おそらまめ@個人経営(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます!沖田くんは神の上ですね!(は?) (2020年3月15日 1時) (レス) id: a071833898 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - この作品は神です! 沖田くんは神神です!(?) (2020年3月14日 23時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@個人経営(プロフ) - Dsloveさん» 歩きスマホしちゃってますね。すいません、ご指摘ありがとうございます、、、 (2018年9月11日 23時) (レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
Dslove(プロフ) - 歩きスマホですか? (2018年9月11日 22時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかアニメKか転生したらスライムだった件の世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも更新頑張って下さい (2017年10月29日 12時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おそらまめ | 作成日時:2016年8月31日 23時